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第4回目 ボリンジャーバンド

チャート道場タイトル

ボリンジャーバンド

「ボリンジャーバンドって何?」
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みやじまくん

移動平均線のように一本の線を中心に何本も線が引かれたチャートを見たことがあるんですけど、このチャートも移動平均線分析の一種ですか?

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館長

それは、多分、ボリンジャーバンドじゃないかな?
1980年代初めにジョン・ボリンジャーが考案したテクニカルチャートだ。

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館長

確かに真ん中に移動平均線が引いてあるけど、その他の線は移動平均線ではなく、価格変動の統計学的な要素である「σ(シグマ:標準偏差)」と言うのが盛り込んであるんだ。
具体的には、移動平均線の上下にその「σ」に一定倍率の乖離を持つラインが描かれている。
そして、このラインを「ボリンジャーバンド」と言うんだよ。

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館長

一定倍率を
1倍(マイナス1倍)したラインを「+1σ(-1σ)」
2倍(マイナス2倍)したラインを「+2σ(-2σ)」
3倍(マイナス3倍)したラインを「+3σ(-3σ)」
と呼び、移動平均線を中心に描かれている。
ちょっと説明しただけでは、さっぱり、わからないだろ?

「標準偏差(σ(シグマ))」って?
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みやじまくん

その標準偏差(σ(シグマ))って何ですか?

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館長

いきなり、「標準偏差・シグマ」って言われても…?って感じだよね。
その計算式などは無視するとして、その考え方としては、先ほど「統計学的な要素」と言ったけど、とにかく次の数字をイメージしておくといいかもね。
1σ ≒ 68.3%
2σ ≒ 95.4%
3σ ≒ 99.7%
統計学的に何かがこの確率でこの範囲に収まるって考えればいい。
その何かが、株式のチャートの世界、つまりボリンジャーバンドの世界では「株価」だ。
つまり、「株価は上記の確率でボリンジャーバンドの範囲に収まる」と考えるんだ。

具体的にどう考えるのか
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みやじまくん

と言うことは、3σならかなりの確率ですよね。
じゃー、株価が3σを上回るってことは滅多にないってことですよね?

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館長

その通り。なかなか理解が早いね。
前述したように、ボリンジャーバンドというチャートでは、一般的に移動平均線と移動平均線を中心にして「+1σ」と「-1σ」、「+2σ」と「-2σ」、「+3σ」と「-3σ」の合計7本のラインが引かれている。

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館長

そして、ここからがボリンジャーバンドの考え方。
例えば、「+3σ」なら約99.7%の確率だよね。
もし、株価がこの「+3σ」のラインより上にはみ出してしまったら…。
約99.7%の確率でこの「+3σ」ラインの範囲に収まらないといけないはずなのにはみ出している異常事態の発生って考えられる。

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館長

従って、「買われ過ぎ」と判断するんだ。
逆に、株価が「-3σ」のラインより下にはみ出してしまったら…
約99.7%の確率でこの「-3σ」ラインの範囲に収まらないといけないはずなのにはみ出している異常事態が発生。
従って、「売られ過ぎ」と判断。
つまり、「+3σより上」、「-3σより下」で「逆張りシグナル」として利用するわけだ。

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館長

まとめると
価格推移がレンジ相場であれば、
ボリンジャーバンドの上端が、レジスタンス(抵抗線)として機能 ⇒ 価格がボリンジャーバンドの上端を上回っていれば「買われすぎ」として「売りシグナル」
ボリンジャーバンドの下端が、サポート(支持線)として機能 ⇒ 価格がボリンジャーバンドの下端を下回っていれば「売られすぎ」として「買いシグナル」
この逆張り手法のときは「+2σ(-2σ)」や「+3σ(-3σ)」を利用すればいい。

でも一つ重要なポイントが…。
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館長

実はここだけの話だけど、実際にボリンジャーバンドを使った逆張り手法は、なかなか難しい印象を持っている。
なぜなら、ボリンジャーバンドが上端に達したり、突破するときは、既に上昇トレンドが発生していて、確かにボリンジャーバンド内に収まって株価が推移するんだけど、ボリンジャーバンド自体が上向きとなっているから、そのまま上昇するボリンジャーバンドに沿って株価も上昇する傾向があるんだ。

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館長

これを「バンドウォーク」って言うんだ。

逆張りで利用するときは、ロスカットポイントをしっかり持って望むべきかな。ボリンジャーバンドの下端の場合も同様だよ。
先に「価格推移がレンジ相場であれば」と限定したのもそのためなんだ。

それではどうするのか?
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みやじまくん

う~ん、使いにくいチャートだな?どうすればいいんだろう?

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館長

ボリンジャーバンドをあえて「順張りシグナル」として利用してみるのはどうかな?
「トレンドを形成しようとしているときは、価格がレンジ相場を逸脱していく」って考えてみる。
つまり、ボリンジャーバンドの上端突破をもって「買いシグナル」、下端突破をもって「売りシグナル」とする考え方だ。

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館長

多くのボリンジャーバンドの説明は「逆張りシグナル」の利用を前提としているけど、実は、考案者のボリンジャー自身も先に説明した「逆張り手法」よりも「順張り手法」の重要性に言及しているんだよ。

「順張り」の具体的な方法は?
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みやじまくん

でも、3σ突破や2σ突破で順張りするって言うのは抵抗があるな~

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館長

確かにそれは無理な場面も想定できるね。
順張りでは違う数値を使おう。ここでは「+0.6σ」「-0.6σ」を利用することとする。
つまり、
「+0.6σ」の上端突破 ⇒ 「買いシグナル」の発生
「-0.6σ」の下端突破 ⇒ 「売りシグナル」の発生

とするんだ。
標準偏差の設定は、もちろん、対象商品によって修正する必要があるけど、当社のレポートでもお馴染みの「石原順先生」も日経平均株価などの株式指数では、 「+0.6σ(-0.6σ)」の利用を推してるよね。

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館長

ポイント!
「トレンドヒートマップ」では 「+0.6σ」ラインと「-0.6σ」ラインの向きや、終値が「+0.6σ」ラインを上回っているか、「-0.6σ」ラインを下回っているかをわかるようにしてあるから 是非、参考にしてみてくれ。

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