第11回目 パラボリック
- 第1回目 移動平均線分析
- 第10回目 フィボナッチ・リトレースメント
- 第2回目 ゴールデンクロス/デッドクロス
- 第11回目 パラボリック
- 第3回目 MACD(マックディー)
- 第12回目 エンベロープ
- 第4回目 ボリンジャーバンド
- 第13回目 200日移動平均線
- 第5回目 DMI(ディーエムアイ)
- 第14回目 一目均衡表
- 第6回目 RSI(アールエスアイ)
- 第15回目 値幅観測論
- 第7回目 トレンドライン分析
- 第16回目 ストキャスティクス
- 第8回目 コンティニュエーション・フォーメーション
- 第17回 RCI(アールシーアイ)
- 第9回目 リバーサル・フォーメーション
- 第18回目 ATR(エィティーアール)
パラボリック

うーん、何か最近、常にポジションを持っている感じがするなぁ
買ってるものを売ったらすぐに売りポジションを持っちゃうし、
売ってるものを買い戻したらすぐに買いポジションを持っちゃうし、
儲けたい一心からすぐポジションを作ってしまうなぁ!!

なんだ、みやじまくん、ポジポジ病にかかっちゃったか?

何です?ポジポジ病って?

負けを取り戻したくてちゃんと考えずに安易にポジションをもったり、もたざるリスクを感じていつでもポジションを持ってしまう投資家の状態を病気にたとえたものだ。

確かに何も考えずにすぐに買ったり、売ったりしてるな~。
これ、治せないかな?

特効薬とは言えないけれど、「パラボリック」というチャートを参考にしたらどうかな?
「パラボリック」はJ.W.ワイルダーが考案したテクニカルチャートで、常に「売り」か「買い」のポジションを持つ「ドテン(途転)」のシステムと言われているんだ。

えっ、「ドテン(途転)」のシステム?まさにポジポジ病の人のためのチャートじゃないですか?

いやいや、ドテンのシステムと言っても、ポジポジ病の人のためのチャートではないぞ。
鵜呑みにしてはだめだ。
注意点などちゃんと理解して使ってくれ!


計算式はこうだ!
(計算式)
SAR=前日のSAR+AF×(EP-前日のSAR)

チャートって相変わらず計算式を見ただけではわからないな?

SARというのは上のチャートでローソク足の上側にある青色の点「●」 やローソク足の下側にある赤色の点「●」のことだ。

SARの計算の根拠となるのが「EP」と「AF」だ。
EP:一定の期間の(買い持ちしている期間の)最高値、
または一定の期間(売り持ちしている期間の)最安値
AF:加速因数。0.02からスタートして、「EP」が更新されるごとに0.02ずつ加算されてい
く(最大値0.2)。

まだ、わからないよ~

イメージとしては仮に買いポジションを持っているときにその間の高値(EP)を抜くたびに加速因数(AF)がどんどん増えていく。そうすれば、SARの数値がどんどん上がっていくので、SARが株価に急接近、さらにどこかで株価を行き過ぎるんだ。
その行き過ぎたところが、ローソク足を抜かしたところ、つまりローソク足の上(下)に点がついたところだ。
つまり、このポイントが買われ過ぎ(売られ過ぎ)を意味することになる。

じゃー、そうなれば買っているものを売って、また、新たに売りのポジションを持てばいいんだな

その通り、上のチャートで言えば、ローソク足の上に青色の点があるときが「売りポジション」を持つ期間、ローソク足の下側に赤色の点があるときが「買いポジション」を持つ期間ということになる。


これは、視認性が高くてわかり易いな~。
よしっ、早速、トレード開始だっ!!

おいおい、ちょっと待てっ!
このチャートの注意点を伝えておこう!
このチャートはトレンドが発生しているときには効果を発揮するけどトレンドがないときは「買ってはやられ、売ってはやられ」を繰り返すばかりだ。


本当だ!
そのまま使うと損しちゃうところだったよ。
じゃあ、パラボリックを使うときはトレンドがあるときに使えばいいんだな。
トレンドを見極めるには・・・・。
トレンドがわかるチャートを併用すればいいんだ。

その通り、例えばトレンドを見極めるためのDMIなんかを併用するといいかもしれないね。


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