コスモ・ネットレ ブログ「徒然なるままに」
2024年11月 1日ETFとETN
大阪ネットサポートセンター 東尾
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皆様こんにちは。
私は大阪ネットサポートセンターの東尾と申します。
日々株式市場に向き合っていると、"ETF"と"ETN"という言葉をよく見たり聞いたりしませんか?本日は、ETFとETNについて簡単にまとめてみました。
【ETFとは】
ETFとは「Exchange Traded Funds」の略で、「上場投資信託」と呼ばれます。
ETFは、株価指数など代表的な指標に価格が連動することを目指す投資信託で、運用会社が実際に現物株式など何らかの資産を裏付け資産として購入し保有し、それを小分けにして売買できるように証券取引所に上場させている金融商品のことです。
■運用の仕組みとしては次のようなものがあります。
〇株式バスケット型(例:NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信、銘柄コード1306)
株式バスケット型は、指定参加者が市場で買付けた株式バスケットをETF発行者に拠出し、ETFを組成する形式です。ETF発行者は、銘柄の組換えがあった場合等、拠出を受けた株式バスケットが株価指数と連動するよう、日々の運用を行います。
〇ファンド・オブ・ファンズ型(例:NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信、銘柄コード1343)ファンド・オブ・ファンズ型は、指定参加者がETF発行者に金銭を拠出し、ETF発行者が複数の受益証券(ファンド)を投資対象とし、それらの投資対象ファンドを通じて運用する形式です。
〇リンク債型(現在、東証に上場しているリンク債型ETFはありません。)
リンク債型は、指定参加者がETF発行者に金銭を拠出し、ETF発行者が株価指数と連動して変動するリンク債を購入する形式です。この方式は、株式バスケット型を用いることが難しい新興国の株価指数に連動するETF等で用いられています。
〇デリバティブ型(例:WTI原油価格連動型上場投信、銘柄コード1671)デリバティブ型は、指定参加者がETF発行者に金銭を拠出し、ETF発行者が対象指標に連動するデリバティブ商品を購入する形式です。WTI原油価格に連動するETF等で用いられています。
〇商品現物型(例:純金上場信託(現物国内保管型)、銘柄コード1540)
商品現物型は、委託者が貴金属等の特定の商品を信託財産として拠出し、ETF発行者が当該特定の商品の価格に連動することを目的として運用する形式です。委託者が当初自己で保有する貴金属等の特定の商品を信託財産として拠出するため、当初設定に当たって金銭の拠出はありません。【ETN】
ETNとは「Exchange Traded Note」の略で、「上場投資証券」または「指標連動証券」と呼ばれます。
ETNはETFと同様、価格が株価指数や商品価格等の「特定の指標」に連動する金融商品であり、取引所にも上場しています。ETNは「Note(債券)」の単語が示すように、金融機関(発行体)がその信用力をもとに発行する金融商品であり、ETFが裏付けとなる現物資産を購入や保有をしているのに対し、ETNは証券に対する裏付資産を持たない(必要としない)という特徴があります。
■ETNの仕組みは以下の通りです。信用力のある金融機関(大手証券会社、銀行等)が大口投資家からの設定請求により、指標に連動した価格でETNを発行します。この大口投資家は、常時指標に連動した価格でのETNの償還を発行者に請求することができる仕組みになっています。
そしてマーケットメーカーである大口投資家は、発行されたETNを市場に供給し、投資家は市場でETNを売買することができます。
ETNが現物の裏付け資産を有していないのに指標との連動性を確保できるのは、発行体となる金融機関が、指標に連動する価格で常時買取・常時償還を保証しているためです。
繰り返しになりますが、ETNは現物の裏付資産を有さず、発行体の金融機関の信用力をもとに発行されています。そのため、発行体の倒産や財務状況の悪化等の影響により、ETNの価格が下落する又は無価値となることがありますので、発行体の信用リスクについては、十分に留意する必要があります。【投資メリット】
ETFとETNは、日経225やTOPIXなど馴染みのある株価指数の他、先進国や新興国の株価指数、商品価格指数なども対象になります。
これらに投資することにより、さまざまな地域や資産への幅広い投資が可能となり、個別銘柄の投資に比べて分散投資効果が期待できます。
それぞれの商品のリスクについて十分に理解された上で、投資をご検討いただいてはいかがでしょうか。