コスモ・ネットレ ブログ「徒然なるままに」
2024年3月 6日郵便料金とインフレ
ネット取引統括部長 山形 光
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少し早いですが3月9日は記念切手記念日。
2024年秋。郵便料金の値上げがされるとか。定型封書(25g以下)84円→110円(31%)
定型封書(50g以下)94円→110円(17%)
はがき 63円→85円(35%)
手紙好きの私としてはさみしいものがありますが、文書の電子化は、ますます加速するのでしょうね。
ところで、ハガキの値段の推移は以下の通り。
皆さま、馴染みのあるハガキの値段はおいくらでしょうか?
1937年 2銭1944年 3銭
1946年 15銭
1947年 50銭
1948年 2円
1951年 5円
1966円 7円
1972年 10円
1976年 20円
1981年 30円
1989年 41円(消費税3%導入)
1994年 50円
1997年 50円(消費税5%)
2014年 52円(消費税8%)
2017年 62円(10円値上げ)
2019年 63円(消費税10%)
2024年 85円(値上げ)
さて、こうして年代別に並べてみると、郵便料金からでも、インフレや増税の推移がわかります。
日本の物価はデフレ状態が続き、バブル崩壊後「失われた30年」と言われるくらい物価が上昇せずに来ましたが、ついにインフレ(お金の価値が下がる)時代が到来。「守りの資産=現金」ではなくなる時代に。では、インフレに勝つには、どうしたら良いのか?代表的な運用としては、インフレを上回る金利の定期や債券で運用できれば良いのですが、国内金利は低いまま。変動リスクはあるけれど、金・株式・投資信託などへの投資が有効と言われます。これらはプレミアムで上昇する特徴があります。
金は、有史以前からいくつされた量は約19万トン。世界中でオリンピックプール3つ分しかないとのこと。
郵便切手で例えると、1948年に150万枚売り出された5円切手「見返り美人」をコレクションされている方がおられると思いますが、美品だと4,500円くらいの相場です。プレミアムがついています。しかし、その後2度復刻(1991年額面62円・1996年額面80円)された見返り美人の切手は、残念ながらプレミアムがついておらず、原価を下回ります。このように、希少な物にはプレミアムが付き価格は上昇します。骨董品も同じですね。
古銭を相続した経験のある方もおられるかと存じます。切手同様プレミアムが付くこともあるけれど、普通のお金の場合はそうはいかない。例えば1948年に10万円をもらっても、1989年に10万円をもらっても、2024年1月までタンス預金のままだと10万円は10万円のまま。ということです。
仮に年1%で10万円運用できたとすると、単利計算でも1948年から76年間なら76,000円、1989年から35年間なら35,000円増える計算です。長期的なタンス預金はもったいないということがお分かりいただけますでしょうか?そしてもし1948年に、米国のコカ・コーラの株を買っていたら???日本の松下電器の株を買っていたら???
1989年に日経平均株価指数そのものを買ったとしたら34年でやっと元に戻ったということになるのでしょうが、配当を出す銘柄に投資していたらその間配当も受け取りつつ、トヨタの様に7倍になっている銘柄もあります。目利きも大切。
インフレ率に勝てるほどの国内金利になれば債券運用でも良いでしょうが、当面、普通預金の金利が1%になることはないと思います。価格の変動リスクはありますが、株式投資を始めてみませんか?