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コスモ・ネットレ ブログ「徒然なるままに」

2023年10月16日

ブラックマンデー

ネット取引統括部長 山形 光 ネット取引統括部長 山形 光

  • 1987年(昭和62年)10月19日(月曜日)、当時約2,250ドルだったNYダウは、終値で先週末比508ドル安、値下がり率は、1営業日で22.6%!
    20231016やまがた.png


    あれから36年経ち、現在のNYダウは約34,000ドル。

    22.6%下落すると約7,684ドル安!となるのですが、ブラックマンデーの大暴落をきっかけとしてニューヨーク株式市場には「サーキットブレーカー制度」と言う、「指数が一定の値幅を超える大暴落すると、一時的に取引を停止させる制度」ができました。


    2013年に新ルールが下記の様に改正され、
    レベル1:9:30~15:25の間にS&P500が前日比7%下落したら15分間取引停止
    レベル2;9:30~15:25の間にS&P500が前日比13%下落したら15分間取引停止
    レベル3:時間に関係なくS&P500が前日比20%下落したら終日取引停止

    記憶に新しいところでは、新型コロナのパンデミックで景気や企業業績懸念される中、原油価格が急落し売りに拍車がかかった2020年3月9日にレベル1が適用され、3月12日、16日、18日と4度のサーキットブレーカーが発動しました。

    サーキットブレーカー制度は日本では導入されておらず、特別気配では3分停止・連続約定気配では最大1分停止するなどの制度があります。

    値動きに制限をかける制度だと個別銘柄の価格に応じた値幅制限がありますがそれとは少し違います。念のため。

    ちなみに米国にはS&P500構成銘柄にはサーキットブレーカー制度が適用されますが、個別銘柄には適用されませんし、値幅制限はありません。


    ブラックマンデーが起こった原因は、「1980年代の初期に米国の双子(財政・貿易)の赤字」、「1987年9月西ドイツの利上げ」、「1987年9月ルーブル合意の協調政策の破綻懸念、「暴落を受け、自動売買システムが売り判断をし、さらに売った」などいろいろ言われていますが、今後、どこまで悪化するのか見えないとき=不透明なときに暴落は起きます。

    これが、リスクオフの動きと呼ばれるものです。


    ちなみに日本のマーケットはどうなったかというと、日経平均は前日の終値約25,600円か終値約21900円と約14.4%下落、1988年3月にその水準に戻り、1989年12月29日大納会には38,957.44円の高値をつけました。


    日本の金融緩和政策と、いわゆるバブル相場。リスクオンの動きでした。

    では今は?というと、私はリスクオンだと思うのですが、皆様はいかがお考えでしょうか?

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