コスモ・ネットレ ブログ「徒然なるままに」
2023年9月11日アメリカの回復力
ネット取引統括部長 山形 光
2001年9月11日、アメリカで同時多発テロが起きました。
世界貿易センターに2機の旅客機が衝突、ペンタゴンそして墜落した飛行機と4機によるテロ攻撃。一機目のアメリカン航空がノースタワーに突入したのが、アメリカの現地時間午前8時46分(日本時間午後9時46分)。
二機目のユナイテッド航空がサウスタワーに突入したのは午前9時3分(日本時間午後10時3分)。
ノースタワーは午前10時半(日本時間11時45分)、サウスタワーは午前10時(日本時間11時)に倒壊。NY市場は、取引開始前。当日は取引停止。
明日のマーケット、明日のお客様対応が心配で、出社時間などの指示を仰ぐために上司に連絡し、翌朝は早めに出社し電話対応に備えていましたが、お客様からのお問い合わせの電話も注文も、平時より少なく、あまりの静けさに驚きました。日経平均株価は、9月11日(火)終値10,292.95円が、翌12日は9,610,10円・680円以上(約7%)安で引けました。
NYダウは、4営業日閉鎖しましたが投資家心理は落ち着かず、9月10日(月)終値9,605.51ドルが、再開された9月17日(月)は時間中に8,883.4ドル(684.81ドル=約7%)まで下落。
為替は「有事の円買い」で1ドル121円でしたが、週明けは118.5円(約2.5%)下落。日経平均は10月初め、NYダウは11月9日には同時多発テロ以前の株価水準を回復。下落要因は、このテロにより投資家心理が悪化しただけではなく、米国は既に景気後退サイクルに入っていたことも背景にありました。
2000年から金融緩和が行われ、超低金利時代に突入。これが住宅バブルを引き起こし、ローンに関する証券化商品が生まれます。
2006年FRBが利上げに転じ、住宅バブルは崩壊。
2008年9月、「リーマン・ブラザーズ」が破綻申請することとなる、「サブプライム・ショック」を呼ぶことになります。
ちなみにサブプライム・ショックの時の、日経平均株価は、2007年は18,000円台が、翌2009年3月10日に底値7,055円、2年弱の間に60%下落、NYダウは2007年は14,000ドル台が、底値6,500ドルを割りこみ約53%下落しました。
為替は1ドル123円が85円台に約30%下落。同時多発テロは有事。
サブプライム・ショックは世界的な金融危機・経済危機。
記憶に新しいところでは新型コロナの蔓延。
いずれも相場が大きく崩れる要因ですが、今回、お伝えしたかったのは、アメリカの対応の速さと規模。その後の回復力。これもアメリカの魅力だということ。日本のマーケットも元気ですが、世界経済にも関心をお持ちいただけると幸いです。