コスモ・ネットレ ブログ「徒然なるままに」
2023年7月 7日カルピスの日
大阪ネットサポートセンター 宮村
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7月7日は、国民的飲料「カルピス」が発売開始されたことから「カルピスの日」。
お馴染みの水玉のデザインは、天の川、銀河の流星をデザインしたものだそうです。夏を涼やかにする飲み物といえば「お中元でいただいた冷たいカルピス!」を連想する方も多いと思いますが、冷たいものが苦手な方や胃腸の弱い方はホットカルピスにして飲むのも美味しいですよね。
私は、アイスはもちろん、原液を牛乳で薄めたり、少し濃いめのものに酢を入れて毎日飲んでおります。「カルピス」は、含まれる乳酸菌により腸内環境が改善するため、美肌、便秘の解消、風邪の予防、血圧を下げる、内臓脂肪を減らす効果もある健康飲料。
ただし飲みすぎは糖分等も含まれるため逆効果、美味しいのでついつい何杯も飲みたくなりますが、適量は薄めて飲む場合で一日にコップで200~400mlと言われています。飲む時間は、朝の方が効果がある(といいますか効率が良い)ようです。健康効果が得られるだけでなく脳に効率よく栄養が行きわたり、活動的な一日を送ることができるとか。
朝に一杯のカルピスで、銘柄選びや投資判断がうまくいく。かも!!
投資パフォーマンスが向上する。かも!!♪♪♪♪♪♪ ♪♪♪♪♪♪
さて、この「カルピス」について。
ルーツは、モンゴルの発酵食からだそうです。
誕生は、今から100年以上も前の1919年(大正8年)。
カルピス株式会社の創業者である三島海雲氏が、内モンゴル(現在の中華人民共和国内蒙古自治区)で味わった乳酸食品に驚嘆し、カルピスを開発するきっかけになったと言われています。1878年(明治11年)大阪・箕面生まれの三島氏は、23歳の時(1902年(明治35年))、当時の日本人の若者の憧れの地である中国・北京に渡り、学校で日本語教師の仕事に就きますが、翌1903年(明治37年)、その学校で出会った土倉五郎と共同で雑貨などを売買する行商会社「日華洋行」を立ち上げます。
ビジネスは順調にいっていましたが、日露戦争(1904〜1905年)が勃発し、陸軍から軍馬の調達を依頼され、内モンゴルの野生の馬が豊富に生息する高原地帯に三島氏は目をつけます。
地図アプリはおろか地図も何もない時代。訪れること自体、冒険で大変だったことが想像できますが、ここでカルピスにつながる乳酸食品に出会います。
まさにセレンディビティ!ペニシリンの発見やノーベル賞を受賞した田中耕一工学士の様。何事も成功するには、出会いの運だけではなく、その後の努力やさらなる運が必要。
三島氏は、モンゴル時代、博士や大隈重信などたくさんの人とも出会っています。1915年(大正4年)辛亥革命で清朝が滅亡すると、三島氏は中国での事業を手無し、無一文で帰国します。土倉五郎の兄である実業家土倉龍治郎の援助を受け、1917年(大正6年)カルピス株式会社の前身「ラクトー株式会社」を設立。
2年後の1919年(大正8年)7月7日に皆さまご存じの乳酸菌飲料「カルピス」を発売します。
「カルピス」という商品名は、当時カルシウムが注目されはじめた時代で、健康的なイメージを高めるために、「カルシウム」の「カル」の後ろにサンスクリット語(仏教用語)で「最上の味」という意味の「サルピルマンダ」という言葉の「ピル」を合わせて「カルピル」でどうだろうかと考えたようです。
ところが「カルピル」と口にしてみると、どうにも歯切れが悪い。
そこで「赤とんぼ」などで知られる作曲家の山田耕作氏に相談に行きます。山田氏は「『カルピス』なら、音声学的にも響きがいい」とお墨付きを与え、それが今のカルピスの名の由来になりました。キャッチフレーズ「初恋の味」も話題を呼び、同商品はヒットしました。帰国後すぐに乳酸菌の研究ができたのも、研究1年で会社を設立できたのも、商品名の由来も超一流の人との出会いがあるのですが、これは三島氏が支援に値する人物だったからに違いありません。
三島氏は、昭和49年(1977年)、96年の生涯を閉じますが、会社の売り上げよりも、国の豊かさや国民の幸せを願い実践し続けます。「自分が今あるのは出会い。そして国民の惜しみない想いであるから社会にお返しする」・「私心を離れよ、そして大志を持て」と、全財産を投じ財団をつくります。
参考:『カルピスを作った男 三島海雲』(小学館 刊)カルピス株式会社は、1949年に上場。ワインやミネラルウオーターの輸入業にも進出。1991年、「味の素」と提携し、両社の飲料事業は統合。
2007年、筆頭株主の味の素と株式交換を行い、味の素の完全子会社になりました。
味の素グループは提携強化により「カルピス」ブランドの持つ健康イメージや商品開発力で健康関連事業の拡大を図りました。
2012年、「アサヒグループホールディングス」は、味の素が保有するカルピス株すべてを約1200億円で取得しカルピスを買収。アサヒはこの買収により、乳酸飲料の強いブランドを取得し、現在に至っています。「私心を去って社風を興すこと」。同じ時代に創業した私共岩井コスモ証券の社訓のひとつです。私も頑張ります!