コスモ・ネットレ ブログ「徒然なるままに」
2023年5月16日見ざる、言わざる、聞かざる
ネット取引統括部長 山形 光
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大河ドラマ「どうする家康」も、盛り上がっておりますね。
さて、5月17日・18日。日光東照宮で最も盛大な行事「例大祭」が行われます。
「例大祭」では、家康の遺骨を久能山から日光に移した際の行列を再現した「千人武者行列」や「流鏑馬」が行われます。
街中は通過しない為、交通規制はありませんが、混雑必至。
お出かけされる方は、お気を付けくださいませ。お車でお出かけの方は、遅めのランチにとちぎ和牛をいただいて、日没前に中禅寺湖までドライブもいいですね。
ただし、日が暮れると道路に鹿が飛び出すことがあるので運転はご注意ください。
さて、日光東照宮。
元和2年4月17日(1616年6月1日)、徳川家康は駿府で死去。
久能山に葬られ、同年、久能山東照宮が完成するも、家康の遺言「『遺体は久能山に納め』『1周期が過ぎたら日光山に小さな堂を建てて歓請(分霊)し』『神として祀ること。そして日本全土の鎮守となろう』」に従い、2代将軍秀忠が下野国日光に改葬を命じ、一周忌にあたる1617年6月1日、日光で遷座祭が行われました。
家康は、不動の北極星の位置から日本の恒久平和を守ろうとしたと伝えられており、「唐銅鳥居」の中に「陽明門」が入って見える位置が頭上に北極星を仰ぐ最大のパワースポットと言われます。
徳川家康を神格化した東照大権現を主祭神として祭る日光東照宮は、日本全国の東照宮の総本山。
国宝8棟、重要文化財34棟を含む55棟が並び、極彩色に輝く豪華絢爛な場所。阿吽の仁王像の他、獅子やバクなど82もの霊獣の彫刻された一つ目の門から彫刻に目を奪われます。
最初に目に留まる木彫像は「三猿(重要文化財)」。
「見ざる、言わざる、聞かざる」は、幼少期に「悪事を見ない、言わない、聞かない」方がいいという教え。転じて自分に「不都合なことは見ない、言わない、聞かない方がいい」と言う教え。
上の写真の通り、三猿は8つの彫刻の一つ。親が子猿の将来を案じているものから、青年期、挫折、恋愛、結婚、妊娠と成長を表しています。
奥宮へとつながる参道の手前「東回廊」の「眠り猫」は左甚五郎伝承の国宝。
その猫の姿は踏ん張っていることから「家康を守るために、寝ていると見せかけていつでもとびかかれる姿勢をしている」とも言われますが「猫も眠るほどの平和」を表しているとも言われます。
そして奥宮にある家康のお墓は、遺言では「小さな祠」とありましたが、立派・・。ところで、三猿と言えば、日光東照宮だけではないのをご存知ですか?
秩父神社の本殿は、家康が寄進したもので建築様式は日光東照宮のモデルになったとも言われており左甚五郎作とされている「子育ての虎」「つなぎの龍」の彫り物もあります。
こちらの神社は、不老長寿・元気を司る神様として信仰されており、三猿は「お元気三猿」と呼ばれ、いつまでも「よく見て、よく聞いて、よく話せ」という願いが込められています。
年をとったら「物事を注意深くよく見て、人の話をしっかり聞いて、自分の考えをきちんと発言しましょう」というもの。ところで「年をとったら」は何歳?江戸時代だと30歳くらい?
成人したら「思慮深くなれ」と言う教えと感じます。
その通りだ!