コスモ・ネットレ ブログ「徒然なるままに」
2024年1月29日ビットコインETF
東京ネットサポートセンター長 毛塚
こんにちは、東京ネットサポートセンターの毛塚です。日本時間2024年1月11日。
米証券取引委員会(SEC)が、
「現物型ビットコインETF(上場投資信託)」の取引所上場を正式に承認する」という驚きのニュースがありました。
これにより、ビットコインへの投資は、従来、仮想通貨取引所において現物で取引するしかありませんでしたが、証券口座と株式市場を通じて投資することが可能になります。
ビットコインは、
2008年、「サトシ・ナカモト」と名乗る人物または集団によって提案された、中央銀行や政府に依存しないデジタル通貨。ブロックチェーン技術を使用し、取引記録を分散して保管することで、セキュリティと透明性を確保する仕組み。
2010年代初頭、多くの企業や投資家がこの新しい資産クラスに注目し始め、投資家の数も拡大。価格の急激な上昇と下落は、世界的な注目を集め、ビットコインは設計上、発行総量に上限があることから埋蔵量が限られる金に似ているため「デジタルゴールド」とも呼ばれるようになりました。
その後も、ビットコインは価値の保存手段、決済手段としての可能性を広げ、世界的な金融システムに新たな選択肢を提供しつつあります。
ETF(Exchange Traded Fund:上場投資信託)自体は、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、NYダウなどの特定の指数に連動して運用する投資信託の一形態のことで、取引所に上場され取引されているため、証券投資をされておられる方には馴染み深いものですが、この仕組みをそのままに、仮想通貨ビットコインの価格と連動するように設計された上場投資信託が、「ビットコインETF」です。
先述した株式指数の他にも、金や不動産に投資するETFが既に多く存在しており、これにビットコインの現物ETFが新たに加わることにより、機関投資家や個人投資家が投資対象に組み入れやすくなると考えられます。
つまり、「より多くの投資家がビットコインに投資するようになる➡ビットコインの信頼性が高まる➡次第に市場規模が拡大➡ビットコインの流動性も向上する」と考えられるので「ビットコインETF」は、注目されています。
ご参考までですが、
2004年、「金ETF」がニューヨーク証券取引所に上場した後は、金の取引が次第に活発になり、今ではS&P500など米主要株価指数ETFの売買代金と同水準です。ドル建ての金価格は、ETF上場前に比べて5倍弱に上昇しました。
■「ビットコインETF」の特徴とメリット
①証券会社で取引できる「ビットコインETF」の取引は、仮想通貨取引所ではなく証券会社を通じて証券取引所でできる。(=源泉分離課税が選択できる)
②仮想通貨ウォレットが必要ないビットコイン現物取引の場合、ビットコインを保管するための仮想通貨ウォレット(保管・管理するための電子財布)が必要です。
一方、「ビットコインETF」の場合、投資信託の商品を購入するだけで、実際にビットコインの現物を保有するわけではありません。
■ビットコインの現物ETFが承認された企業と上場する取引所
①企業は、ブラックロック(BLK.N)、アーク・インベストメンツ、21シェアーズ(ABTC.S)、フィデリティ、インベスコ(IVZ.N)、VanEckなどの企業の11本のETFが承認。②取引所は、ニューヨーク証券取引所(NYSE)、ナスダック、シカゴ・ボード・オプションズ取引所(CBOE)で取引。
■注意点
どんな投資にもいえますが、仮想通貨の市場の価格変動の激しさやボラティリティなどには注意が必要。
最初の「ビットコインETF」申請から、約7年の歳月を要した今回の承認。今後の動向に注目です。
今後ともコスモネットレをよろしくお願い申し上げます。