コスモ・ネットレ ブログ「徒然なるままに」
2025年4月24日DOE(株主資本配当率)
大阪ネットサポートセンター 中村
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みなさんこんにちは。
大阪ネットサポートセンターの中村です。
私は仕事柄、決算短信などの決算資料を拝見することがあります。特に決算説明会資料はグラフや図で表示されているため、非常に見やすくて、参考にしています。
※決算説明会資料は会社によっては四半期ごとに出していない会社もあります(半期ごと)。
特に配当や自社株買いの方針が記載されている「株主還元方針」にはかなり注目をしています。「株主還元方針」には注目すべきワードがいくつかあります。配当額については多くの会社が配当性向を基準にしています。配当性向は企業が純利益に対してどれだけ配当金を支払っているかを示す指標で
配当性向(%)=1株当たり年間配当÷1株あたり配当金×100
で計算されます。業種によって異なりますが、目安は30~50%です。高すぎると利益以上に配当を出しているため、注意が必要です。
※配当性向が低くても、設備投資をするために現金を内部留保にしている可能性もありますので、必ずしも悪いとは言えません。
配当性向で配当方針を設定した場合、還元方針が明確である反面、純利益の変動が大きい企業だと配当額のブレが大きくなる可能性があります。
近年ではDOE(株主資本配当率)で配当方針を設定している企業も多くあります。DOEは企業の株主資本に対してどれだけ配当金を支払っているかを示す指標で
DOE(%)=年間配当総額÷株主資本×100
で計算されます。
株主資本は純利益よりブレが少ないため、業績がいい場合も安定して増配されやすく、業績が悪い場合でも配当額が安定します。長期投資に比較的向いている銘柄と言えます。
※ただし利益が大幅に増えた場合でも、配当があまり増えない点というデメリットがあります。
他にも配当金の下限を約束している下限配当や配当金を減らさない、引き上げる方針である累進配当など「株主還元方針」には注目すべきワードは多くあります。
※無論、業績が大幅に悪化した場合、配当方針が変わるケースもあり得ますので、注意が必要です。
決算短信や決算説明会資料は難しい言葉が多く、読むのは大変かもしれませんが、興味がある企業があれば、企業のHPの投資家情報の中で閲覧できますので、何かの参考になれば幸いです。