コスモ・ネットレ ブログ「徒然なるままに」
2023年7月 5日長野県松本市「3つのガク都」
東京ネットサポートセンター 友澤
こんにちは。東京ネットサポートセンターの友澤です。
大河ドラマ「どうする家康」も中盤に入りましたが、戦国時代と言えば、城。
皆様は、日本に建造当初から現在まで残っているお城がいくつあるか、ご存じですか?答えは12です。
このうち5つが国宝、7つが重要文化財に指定されています。ちなみにこの中に、名古屋城や熊本城は含まれません。
理由は、後世に再建された城だからです。
観光地として有名な城でも、名古屋城や熊本城の様に再建されたお城は多く、お城の多くは1600年代に完成しているものが多く、既に400年も経っているので当然と言えば当然なのですが、現存している数は意外に少ないんだなあと感じました。
国宝の5城は、姫路城(兵庫県)、犬山城(愛知県)、彦根城(滋賀県)、松本城(長野県)、松江城(島根県)。このうち松本城に、先日行く機会がありました。
現存の12天守のうち五重六層の天守を持つ最古の城として知られ、この天守を持つのはあとは姫路城のみ。
黒と白のコントラストが特徴です。
お城の中は、階段で六階まで上がることができるのですが、階段は当時のままの勾配で、ほとんど垂直ではないか!?という急な角度。
手摺がついているのですが、たくさんの人が使ったせいかツルツルと滑ってしまいます。
足元だけではなく手元もすべらないように気を付けながら、私はもちろん観光客のみなさんも、上り下りするのに苦労しておられました。松本城を中心とした、城下町として栄えた歴史・伝統文化に育まれてきた街、松本。
市内には、蔵や古い建物が多く残っており、当時の建物を生かした工芸・クラフトのお店やギャラリー、雑貨屋さんがいっぱいあります。
ガラス、陶芸など素敵なものがたくさんあり、見ているだけでも楽しいです。
おみやげに買って帰りたかったのですが、今回は諸事情があり、ワレモノで重さもあるので見るだけで我慢しました。残念・・・。松本は工芸のまちとしても有名です。
「松本民芸家具」は、使い込むほどに味わいの出る木製の家具です。木目調が美しく、幾重にも塗られた拭き漆のつややかさが、重厚感と落ち着きを与えています。
少々値は張りますが、一生モノの家具として欲しい家具。松本駅にある時計塔には、松本を表す3つの「ガク都」が書かれています。
①岳都・・・美ヶ原高原や、上高地や穂高を有する北アルプスといった山々に囲まれた街。
世界中のアルピニストを迎えるアルプスの玄関口。市街地のどこからも美しい山々が見渡せます。
②楽都・・・世界中で知られる、音楽を通じて心豊かな人間を育てる教育法「スズキ・メソード」を確立・普及させた鈴木鎮一の出身地。
また、小澤征爾の指揮と世界屈指の演奏家たち「サイトウ・キネン・オーケストラ」による競演「セイジ・オザワ・松本・フェスティバル」が毎年8、9月に行われるなど、音楽が身近にある街。
③学都・・・江戸時代に寺小屋が多くあり、明治時代には「教育」を県の指針とし、市民の寄付によって初等教育の場として旧開智学校(国宝)が開校され、大正時代には当時の市年間予算を超える巨額を投じて高等教育の府である旧制松本高等学校(著名人を多く輩出)を誘致するなど「学び」を重んじる市民気質があります。
旧開智学校は、文明開化の時代を象徴する洋風とも和風とも言えない不思議な建築「疑似洋風建築」の代表と言われています。3つのガク都。よく考えたなあ!
皆様も、お出かけ先に迷われたら、自然と歴史と伝統文化に触れることができる松本にお出かけされてはいかがでしょうか?