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2024年10月 7日
石原 順
米大統領選挙まではバブルの崩壊は起きにくい
先週末に発表された9月の米雇用統計はNFPが+25.4万人、予想を上回る失業率低下と賃金上昇となった。NFPの市場予想のコンセンサスは+15万人だった。この数字を本当に信じる人がいるだろうか?例によって、大統領選を前に雇用統計はまた操作されたようだ。
「なぜ9月の雇用統計で政府職員が過去最多となったのか? 政府の仕事を誰が負担しているのかと疑問に思う人は、過去最高に急騰したばかりのアメリカ政府債務を見れば、すべての疑問が解決するはずだ。BLS(米国労働省労働統計局)は民主党への忖度でできる限りのことをしたかもしれないが、データは必然的に選挙後に下方修正される。生活費を稼ぐために複数の仕事を必要とする人々の数は過去最高となった」
出所:「今日の驚異的な雇用報告の背景:政府職員の記録的な増加」 (10月5日 ゼロヘッジ)
●9月の政府雇用者数と民間雇用者数の比較
出所:ゼロヘッジ
米大統領選挙まではバブルの崩壊は起きにくい。印刷された膨大なマネーが市場に溢れかえっているからだ。
日本も米国もMMT(現代貨幣理論)で無制限の金融政策をずっと続けている。資産と負債を両方膨らませるというポンジスキームをずっと続けてきた結果、レバレッジが巨大となり、もうFRBも日銀も身動きがとれなくなってしまっている。
*MMT(現代家計理論):独自通貨を持つ国は債務返済のための自国通貨発行額に制約を受けないため、借金をいくらしても財政破綻は起きないと説く経済理論。いったん財政規律や中央銀行への信認が失われてしまうと、通貨の下落や輸入物価の上昇を通じ、深刻なインフレと経済の大混乱が発生する恐れがあり、実現困難な理論ともいわれている。
2008年から米国は12年間で3.5兆ドルを印刷した。2020年から米国は4年間で5兆ドルを印刷した。米民主党は選挙に勝つために2024年末までに1.5年間で10兆ドルを印刷する必要がある。
●米国の連邦債務 2018年~2024年
出所:WOLFSTREET
これだけカネをばら撒いていてもインフレがいったん終息しているのは、米民主党が大統領選挙に勝つために戦略石油備蓄を放出し、大手メディアや先物市場も使って人為的に原油市場をコントロールしているからである。すべての物価は原油市場が決める。
●戦略石油備蓄を使い果たした米国
出所:Geiger Capital
●NY原油CFD(日足)(赤:買いトレンド・黄:売りトレンド)
出所:MT4・石原順インディケーター
現在の市場心理:
1. 雇用統計が予想を上回る: 株を買ってください。景気後退は回避できます。
2. 雇用統計が予想を下回る: 株を買ってください。FRBは金利を引き下げる予定です。
3. 雇用統計は予想通り: 株を買ってください。FRBは「ソフトランディング」に向けて順調に進んでいます。
どうして私たちはここに来たのでしょうか?
出所:The Kobeissi Letter
われわれは今、相場ではなく米国の政治をみせられているのかもしれない。
いま世界中で起きている終末的状況は、「負債と資産の両建て」で作られたエブリシング・バブルに覆い隠され金融市場ではほとんど認識されていない。
米国が覇権を維持して生き残る唯一の方法は、何兆ドルもの紙幣を印刷することだった。市場をポンジスキームに変え、持続不可能で急速に増大する国家債務を管理していた。だが、そんな時代は終わりに近づいている。
●巨大な債務の壁(米国債の満期償還)
出所:Lawrence MacDonald
●CPI 1970年代(赤の破線) vs 2020年代(青)(私たちは1970年代後半と同じ過ちを繰り返そうとしている?)
出所:REALEJANTONI
円建て社債で円資金を調達する一方、バンカメ株を売り続けるバークシャー
米著名投資家ウォーレン・バフェットが率いる投資会社、バークシャー・ハザウェイ(BRKB)が1日、円建て社債の発行を準備していることが報じられた。主幹事にBofAセキュリティーズと米国みずほ証券を指名したとのことだ。発行されれば4月以来で、バークシャーにとって9度目の円建て社債での資金調達となる。
日本経済新聞の10月1日の記事「米バークシャー、円建て債発行へ 4月以来9度目」によると、バークシャーは2019年から毎年円建て債を発行しており、過去8回の社債発行で1.5兆円程度を調達したもようだ。バフェットは、今年2月に公表した「株主への手紙」の中で、「日本のポジションのほとんどを社債で調達してきた」と指摘、今回調達した資金も日本株への投資を増やすのに使う可能性が伝えられている。
日本銀行は今年7月にサプライズ利上げを実施、政策金利を0.25%程度に引き上げることを決めた。一方、これまで金融正常化に肯定的だとみられていた石破茂首相が「追加利上げをする環境ではない」とコメントするなど、日銀の追加利上げについては慎重な見方が強まっている。日本の利上げが進まないことが想定される中、低金利で資金を調達したい意図が伺える。
そうした中、バフェットは保有するバンク・オブ・アメリカ(BAC)株の売却を進めている。バークシャーが2日にSEC(米証券取引委員会)に提出した書類によると、バフェットが9月30日から10月2日までの3日間で、合計約855万株のバンク・オブ・アメリカ株を売却した。額にすると3億3780万ドル(日本円で約500億円)相当となる。
バークシャーは、7月中旬からバンク・オブ・アメリカ株の保有を圧縮し始めた。売却前には10億株を超えていた保有株数は直近で8億株を切るところまで低下している(7億9412万株)。バフェットはバンク・オブ・アメリカ株の持ち分を減らしている理由を明らかにしていない。バークシャーは依然としてバンク・オブ・アメリカの筆頭株主である。
●2024年7月以降のバークシャーによるBAC株売却
出所 SEC資料より筆者作成
●バークシャーの株式売買の推移
出所:決算資料より筆者作成
バフェットは「我々の事業の大部分は、今年は昨年より低い収益を報告するだろう」と語り、米国経済の「信じられないような時期」が終わりつつあると述べた。それを裏付けるかのように、株式の売越し傾向が続いており、現金ポジションが積み上がっている。
●バークシャー・ハザウェイの手元現金残高とNYダウの推移出所:各種データより筆者作成
バークシャーの6月末時点の現金保有残高(現預金と米短期債の保有額を合計した額)は2769億ドルと、前期(2024年第1四半期末は1890億ドル)から約46%増え、過去最高を更新した。
バフェットが記録的な額の現金を蓄えると、2000年、2008年、2020年、そして今のように、12か月以内に大規模な株価の暴落が起こる可能性がある。
●急増するウォーレン・バフェットの現金の山
出所:Golden Coast
バフェット氏のシンプルな2つの投資ルール、一つは損をしないこと、そして二つめは?
バークシャー・ハザウェイの時価総額は8月末に一時1兆ドルに達した。時価総額が1兆ドルの大台に乗せるのは米企業としてアップル(AAPL)やエヌビディア(NVDA)、アマゾン(AMZN)などマグニフィセント7に次ぐ8社目で、非ハイテク銘柄としては初となる。InvestopediaとYahoo Financeのデータによると、バークシャーが1980年3月16日に上場してから1兆ドル企業になるまでにかかった日数は16,237日、約44年5ヶ月13日だったということだ。
●1兆ドル企業になるまでにかかった期間
出所 ヴィジュアル・キャピタリストの資料より筆者作成
日本経済新聞の8月29日 の記事「NY株ハイライト バークシャー初の時価1兆ドル 「守りの姿勢」に評価」は、アップルなど保有株の売却を進めた「守りの姿勢」に市場の評価は大きく高まっていると指摘。バークシャーは投資会社という印象が強いが、実際は保険や鉄道、食品など幅広い事業を抱える巨大な複合企業であり、景気への警戒感を強めた投資家が資金を振り向けた可能性があると伝えている。
その一方、先月、バークシャー・ハザウェイの保険事業を担当する副会長アジット・ジェインが、保有株の半分以上に相当するバークシャーのクラスA株(BRKA)を約1億3900万ドルで売却したことが明らかになった。バークシャー株が大きく値上がりしたタイミングで利益を確定しておこうという投資判断や遺産相続など個人資産運用への対応が背景にあると見られている。
一方、11月の米大統領選で民主党のハリス副大統領が当選した場合に備えての節税対策という見方もある。ハリスが掲げる公約のなかで、キャピタルゲイン課税を現行の最大20%から28%へ引き上げる方針を表明している。加えて、1億ドル以上の投資資産を持つ富裕層の含み益にも25%を課税する方針が明らかになっている。
ジェインがバークシャー株を売却した理由も、バークシャーがバンク・オブ・アメリカ株の株式を売却した理由も推測することしかできない。さらには保有するアップル株の約半分を処分したことも同様だ。バークシャーの時価総額が1兆ドルを超えたタイミングと同じ時期であったことを考えると、市場において十分に評価されていると考えたことが理由のひとつと言えるだろう。
投資に関するバフェットの名言は数多く伝えられているが、2つのシンプルなゴールデンルールがある。それは「第1ルール、損しないこと。第2ルール、第1ルールを忘れるな」だ。
メガトレンドフォローVer2.0の売買シグナル(赤:買いトレンド・黄:売りトレンド)
●日経平均CFD(日足)
出所:トレーディングビュー・石原順インディケーター
●NYダウCFD(日足)
●S&P500CFD(日足)出所:トレーディングビュー・石原順インディケーター
●ナスダック100CFD(日足)出所:トレーディングビュー・石原順インディケーター
●ドル/円(日足)
●ゴールドCFD(日足)
日々の相場動向については、
ブログ『石原順の日々の泡』
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