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2026年6月 1日
岩井コスモ証券投資調査部
■日本株~過熱感の売り吸収し、高値圏維持へ~■予想レンジ(6/1〜6/5) 日経平均株価 65,000円~67,000円先週の日経平均株価は2990円高と大幅続伸、AI分野を中心に業績期待が一段と広がりを見せるなか、米イラン停戦交渉の進展期待も支えに上値追いが加速しました。WTI原油が90㌦近辺まで下落、内外長期金利の上昇一服も安心感に繋がり、過熱警戒感を意識しつつも、根強い下値買い姿勢を示し、日米、韓国・台湾などともに史上最高値を大きく更新しました。牽引役だったアドバンテ、キオクシア、古河電が伸び悩むなか、村田製など電子部品大手、DC関連の武蔵精密が急伸するなど物色変化が見られ、任天堂、良品、NRI、トヨタ、富士通といった出遅れ主力株への見直し買いも徐々に広がりました。TOPIX予想PERは26年平均の約19倍から17倍付近に低下、買い遅れた投資家からの資金流入も見込まれ、売りづらい地合いが暫く維持されると見ます。今週は異例の急伸に伴う高値警戒、米重要経済指標が相次ぐ月初にもあたり上値の重さが意識されそうです。中東交渉を巡る報道に加え、日銀政策会合(15-16日)の接近に伴い債券・為替市場の神経質な値動きに翻弄される場面も想定されます。多様なセクターで観測される出遅れ株の見直しや業績評価の循環物色が引き続き下値を支えると考えます。
■日本株~週間注目銘柄~・荏原(6361) ポンプの荏原ではなく、今や「半導体製造装置(研磨装置)」の会社・JX金属(5016) 半導体の配線用部材(ターゲット材)で圧倒的シェア、DC関連でも脚光・レゾナック(4004) 半導体部材で圧倒的(特に後工程)。石化スピンオフで半導体材料企業へ・東京応化工(4186) 半導体製造必須のレジスト(感光材樹脂)世界大手。先端ロジックからメモリ迄・住友電工(5802) 電線御三家最大手。光ファイバー注力、次世代半導体基材にも注力注)上記、個別銘柄コメントのA、B+などの表記は当社アナリストの投資判断、目標株価を示します。詳細はアナリストレポートをご参照ください。■ドル円~日米の金融政策を巡る思惑に注目~■予想レンジ(6/1〜6/5) ドル円相場 1㌦=156.00円~160.00円先週は、円売り・ドル買いに傾きやすい地合いを辿りました。ホルムズ海峡における小競り合いが続くなど、地政学リスクへの警戒が再び強まり、原油相場が高止まりしたことが背景です。植田日銀総裁の発言が想定したほどには「タカ派」的ではなかったとの受け止めが広がり、6月の利上げ確率が低下したことも円の重荷となりました。一方で、160円に近付く場面では円の底堅さが増す展開が継続しました。今回の円買い介入がセオリーを無視するかたちで行われたことへの投機筋の警戒がくすぶり続けていることが効いているほか、週末にかけてはPCEデフレータの落ち着きなどを受けて米金利に低下圧力が掛かったこともさらなるドル買いを抑える方向に作用しました。今週は、中東情勢をにらみつつ、週末の雇用統計に向けた一連の米主要経済指標への反応を窺うことになりそうです。米家計を取り巻く環境に厳しさが増していることを確認できるかが焦点で、3日に予定されている植田日銀総裁の講演とも相俟って、日米の金融政策を巡る思惑に変化が生じるかを注視していくことが肝要となる見通しです。
■主な注目イベント◇1日(月)1~3月期の法人企業統計調査(財務省、8:50)、5月新車軽自動車販売台数(14:00)、5月レーティングドッグ中国PMI(10:45)、シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシアが休場、4月ユーロ圏失業率、5月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数(23:00)、4月米建設支出(23:00)◇2日(火)10年物利付国債の入札(財務省、10:30)、5月の国内ユニクロ既存店売上高(15:30すぎ)、マレーシア休場、ポーランド政策金利を発表、5月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値、4月の米雇用動態調査(JOLTS、23:00)、海外2~4月期決算=パロアルトネットワークス◇3日(水)植田日銀総裁が「きさらぎ会」で講演(17:30)、5月レーティングドッグ中国非製造業PMI(10:45)、韓国タイ休場、5月ADP全米雇用リポート(21:15)、4月米製造業受注、5月ISMサービス業景況感(23:00)、米地区連銀経済報告(ベージュブック)(3:00)、海外決算=ブロードコム、クラウドストライクホールディング◇4日(木)対外対内証券売買契約(財務省、8:50)、2~4月期決算=積水ハウス、4月ユーロ圏小売売上高、1~3月期の米労働生産性指数(改定値、21:30)、米新規失業保険申請件数(21:30)◇5日(金)4月家計調査(総務省8:30)、4月毎月勤労統計(厚労省8:30)、5月上中旬貿易統計(8:50)4月景気動向指数速報値(14:00)、消費活動指数(14:00頃)、インド政策金利を決定、5月米雇用統計(21:30)、4月の米消費者信用残高(6日4:00)(注)時間は日本時間
■米国株〜3指数最高値更新、今週は台湾IT見本市と米雇用統計に注目〜■予想レンジ(6/1~6/5) NYダウ 50,000ドル~52,500ドル前週の米主要3株価指数の週間騰落率は、NYダウが+0.90%、S&P500が+1.43%、ナスダック総合が+2.39%と上昇。S&P500は23年12月以来最長となる9週連続高を記録し、NYダウは初の51000ドル台に乗せるなど、主要指数が揃って最高値を更新しました。週の前半は、米イランの戦争終結に向けた和平交渉を巡って強弱入り混じるヘッドラインに振らされましたが、週後半には60日間の停戦延長で暫定合意したとの報道が伝わり、原油価格が反落したことでインフレ懸念が後退し、ラリーの追い風となりました。ファクトセットによると、第1四半期決算はS&P500企業の85%がEPS予想を上回り、利益成長率は28.6%と2021年第4四半期以来の高水準を記録。さらに第2四半期のEPS予想も通常の下方修正パターンに反して2.5%の上方修正となっており、こうした業績の好調さが相場を強固に支えています。週末にかけては、デルやスノーフレークなど複数のハイテク企業が予想を大幅に上回る決算と見通しを発表して急騰し、相場全体の上昇を力強く主導しました。今週は、週末5日(金)の5月雇用統計や、1日(月)のISM製造業景況指数、3日(水)のISM非製造業景況指数といった重要指標の発表が控え、マクロ環境の底堅さを見極める展開となります。市場の注目は、台湾で開催されるアジア最大級のIT見本市「COMPUTEX(コンピューテックス)」に集まりそうです。エヌビディアやAMDなど大手半導体トップの登壇が予定されており、次世代AI半導体やインフラ競争の最新動向がハイテク株の新たな刺激材料になるか期待されます。また、E・マスク氏率いる宇宙開発会社スペースXのIPO(6月12日上場予定)に向けた追加情報にも注目です。評価額1兆8000億ドル超を目指す史上最大規模のIPO価格仮条件のレンジが出てくる可能性があります。オープンAIの上場観測も出ており、引き続き大型IPOも高い関心を集めるでしょう。今週はブロードコムやクラウドストライクなどの主要企業の決算発表も控えており、強気なAI需要と企業業績のモメンタムが確認されれば、相場は引き続き高値圏で堅調な推移が期待されます。
■外国株・週間注目銘柄・マイクロン・テクノロジー(MU) DRAM製造大手、AI用のHBM需要拡大で収益大幅改善・ブルーム・エナジー(BE) 増大する電力需要を支える次世代燃料電池メーカー・オラクル(ORCL) マルチクラウド事業の急拡大続く、財務健全性維持をコミットメント