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2024年12月23日
石原 順
大衆の狂気、群衆の行動、人々の愚行など、なぜ人は集団になると狂うのか?
歴史上の世界3大バブル(空前の投機ブーム)とは、チューリップ・バブル、南海泡沫事件、ミシシッピ・バブルの3つである。
●チューリップ・バブル 1630年頃(オランダ)
世界初のバブル経済で、トルコからたらされた球根が栽培され、高級な花として珍重されるようになったことがきっかけ。
●南海泡沫事件 1720年頃(イギリス)
有力政治家が設立した「南海会社」を舞台に起きた事件で、バブルという言葉が使われたのはこの事件が初めて。
●ミシシッピ・バブル 1720年頃(フランス)
ミシシッピ・バブルの首謀者はジョン・ロー。ローは、膨大な借金を国債発行で賄っていた政府の救済策として、ミシシッピ会社の株式売却を行った。ローは販売促進のために、購入代金を国債で支払えるようにした。これは債務と株式を交換する「債務の株式化」(Debt Equity Swap)という現代でも最先端の手法だが、負債と資産の両建て経済の発明者がローだったのだ。
歴史を振り返ると、市場は常に投機的な「バブル」と「バースト」を繰り返してきた。バブルが膨張するたびに「今回は違う」と信じられ、その後「バースト」を迎える。そして今回も同じだったとなる。バブルに共通する分母は何か。
例えば、膨大な額の信用の積み上がり、金融政策の緩み、住宅価格の高騰、不動産投機、レバレッジの爆発、アマチュア投資家による投機熱の高まり等が挙げられるだろう。
投資情報を提供する米リアル・インベストメント・アドバイスによると、投機のサイクルは次の通りだ。
1)バリューレベルで投資家がマーケットに参入 → 2)株価が上昇 →3)変化が始まる → 4)投機家がIPOに目を止める → 5)初心者投資家がマーケットに参入 → 6)株価が上昇 → 7)ポジティブ・フィードバック・ループ、株価は上昇するのみ → 8)株価の上昇が心理的に強化される → 9)陶酔感が広がる → 10)レバレッジをかけた投資家が増える → 11)陶酔感が熱狂になり、クレジットが拡大 → 12)熱狂によりリスクの許容度が高まる → 13)リスク許容度の高まりによって詐欺や相場操縦が横行する → 14)マーケットがクラッシュし、投機が一掃される → 15)新たな規制とともに政府が介入 → 16)投資家はすべてのリスクを避ける
バブルの熱狂とその崩壊の事例は世界中の金融関係者を惹きつけてやまない。スコットランドのジャーナリスト、チャールズ・マッケイは1841年に出版された著書『狂気とバブル──なぜ人は集団になると愚行に走るのか』でバブルの逸話を取り上げている。マッケイ氏は「いつの時代にも、その時代ならではの愚行が見られる。それは陰謀や策略、あるいは途方もない空想となり、利欲、刺激を求める気持ち、単に他人と同じことをしていたいという気持ちのいずれかが、さらにそれに拍車を掛ける」と述べている。 この『狂気とバブル』は、途方もない狂気や荒唐無稽な計画、大衆を煙に巻く詐欺事件など、洋の東西を問わず、どんな時代においても、いかに大衆が無分別なヒステリー症にかかりやすいかを示している。大衆の狂気、群衆の行動、人々の愚行など、なぜ人は集団になると狂うのか。
チューリップがコンスタンティノープル(東ローマ帝国の首都、現在のイスタンブールの前身)から西欧に入ってきたのは16世紀中頃だった。チューリップはターバンを意味するトルコ語に由来する。オランダやドイツの資産家の間でチューリップ人気が沸騰し、法外な価格で取引されるようになる。
1630年代に入ると、チューリップを収集していない資産家は「趣味が悪いのを証明しているようなもの」とまで言われるようになった。こうしたチューリップの人気はその後、中産階級にも広がり、1636年にはアムステルダムにチューリップ取引所が設立され、珍しい種類のチューリップの需要が急増、ロッテルダムやライデン、アルクマール、ホールンなどの主要な町には定期市が設けられるまでになる。
株式仲介人たちもチューリップを取り扱うようになり、チューリップ成金が急増する。このチューリップへの熱狂は永遠に続き、世界中の金持ちがオランダにチューリップの注文を出し、当時、オランダからは貧乏人が誰もいなくなる、そんな想像さえめぐらされるほど好景気に沸いていたそうだ。そのうち、貴族だけではなく、市民、農民、商人、漁師、使用人、洗濯婦までがチューリップに投資をし始める。
しかしこうした熱狂は永遠には続かない。1637年には、天文学的価格になった球根の新たな買い手を見つけることが出来なくなり、球根の価格が下落しはじめた。在庫を抱えていた投機家は一文無しになった。それまで安全な投資先だった球根の価格暴落はオランダ国民に衝撃を与えた。それは決して元の高値には戻らなかった。価格の下落によって破産寸前まで身を滅ぼす人や、取り返しがつかないほど財産を失ってしまう人もいた。
天才科学者ニュートンの前では禁句となった南海会社
チューリップ・バブルから約100年後の1720年夏、万有引力の法則を生み出した近代物理学の父祖、アイザック・ニュートンは、財産の大部分を再び「南海会社」の株式に投資しようとしていた。企業としてほとんど利益は出ていなかったが、米大陸におけるスペイン植民地からの奴隷や黄金を輸送する貿易ルートの独占権をイギリス政府に認められており、国際貿易の拡大とともに確実に成長すると期待されていた。
1720年、イギリス政府が南海会社の株式を売り出すと、爆発的な人気を集め、この動きに乗じようと株式市場は狂乱状態となった。当時のイギリス国王ジョージ一世が役員の一人に名を連ねたことも投資家の信頼を集めた要因だった。南海泡沫バブルとはこの投機ブームによる株価の急騰と暴落のことで、泡沫=バブルの語源となった出来事である。
天才科学者のニュートンは南海会社株に初期段階で投資を行っていた。それからわずか2カ月で持ち株の価値は2倍になった。ニュートンは市場が投機の熱狂の初期段階にいることに気付き、それが最終的には悪い結末を迎えることを察知していたため、早めに利益を得て自分の持ち株を清算し大金を稼いだ。しかし、バブルの本当の怖さはこの後にある。
ニュートンが市場から退場したのち、南海会社株は伝説的な上昇を経験することになる。バブルが膨らみ続ける中、友人や知人の財産が日々増えていくのを見ていたニュートンは、いてもたってもいられず再び株式市場に飛び込んだ。それが株価のピークだった。9月には南海会社で詐欺スキャンダルが勃発すると、株価はあっという間に90%下落した。しかもニュートンは株価が急落する中で、やってはいけない「ナンピン買い」まで行っていたそうだ。
ニュートンによる南海会社への投資を扱った2018年の論文「Newton's financial misadventures in the South Sea Bubble(ニュートンの南海バブルにおける財政的不運)」によると、ニュートンはこの世界三大バブルの一つである南海会社の破綻によって、現在の価値にして約2000万ドルに相当する損失を被ったと指摘している。この大失敗にニュートンは深く傷つき、生涯人々が自分の前で南海会社の名を口にするのを許さなかったとも言われている。
●南海会社の株価の推移 (1718年12月から1721年12月まで) 出所:ゼロヘッジ、マーク・ファーバー、ジェレミー・グランサム
このニュートンの投資で注目すべきことが2つある。1つは、ニュートンが再エントリーした際、ほぼすべての手持ち資産を南海会社株に注ぎ込んだと言うこと。そしてもう1つは、株価が急落する中で「ナンピン買い」まで行ったことだ。当時、造幣局長官も務めていたニュートンは、金融や市場に精通している人物であったと思われるが、そうした人物でもバブルに踊り、バブルに翻弄されてしまうのだ。
南海バブルで大きな損失を負ったニュートンは次のように言ったそうだ。
「天体の動きは計算できるが、人の狂気は計算できない」
世界3大バブル(空前の投機ブーム)の要素を併せ持つ複合バブル
現在の相場の状況は、上記の歴史上の世界3大バブル(空前の投機ブーム)の要素を併せ持つ複合バブルとなっている。現代のネット環境や世界的な金融バブルの規模を考えると、バブル崩壊のインパクトは世界3大バブルよりも格段に大きくなるだろう。
The burning platformのジム・クインは『アメリカ帝国の終焉』というコラムで次のように述べた。
【衰退の一途をたどる米帝国の末期を生き抜くことは、借金、堕落、否定という死の淵で暴れまわり、動揺し、決して楽しい経験ではない。しかし、それは歴史のサイクルが再び繰り返されるだけであり、帝国の名前は変わり、悪役や愚か者は変わり、内戦や国際紛争が起こり、その果てに債務不履行が起こる。
下の図が描くように、20世紀初頭からアメリカが支配し、コントロールしてきた既存の社会秩序は、債務不履行、社会的混乱、世界規模の戦争という津波に押し流され、急速に終焉に向かっている。それが「4thターニング」だ。
●ウィリアムストラウスとニール・ハウによる第四の節目(4thターニング)理論
出所:The Fourth Turning: What the Cycles of History Tell Us About America's Next Rendezvous with Destiny
レイ・ダリオはグローバル・エリートの一人だが、私はレイ・ダリオの世界秩序の変化に関するチャートは、私たちがこのサイクルの中でどのような位置にいるのかについて正確だと信じている。
ドット・コムの大暴落と9.11をきっかけに、債務、貨幣印刷、専制政治が天文学的に増大し、債務と貨幣印刷によって引き起こされた危機のたびに、さらなる債務と貨幣印刷という「解決策」が打ち出された。
米国債の利子は年間1兆ドルを超えており、アメリカの経済システムは数年以内に崩壊するだろう。
2016年のトランプ当選以来の内紛と、その後のクーデター、不正選挙、詐欺まがいの行為、そして今やトランプへの不当な憲法違反の迫害によって、この国は内戦の瀬戸際に立たされている。政権メディアや注意散漫な大衆が内戦の可能性を嘲笑うのは知っているが、1859年にも同じことがあった。
この国には、自分たちの利益のためにこの国を破壊してきた人々に対する怒りが渦巻いている、正当な怒りを持った人々が大勢いる。2024年の選挙は、この火薬庫に火をつける火種のように思える。
私たちはすでに、第16段階「基軸通貨の喪失」と第17段階「弱いリーダーシップ」の真っ只中にいると私は考えている。アメリカ帝国が始めたウクライナ戦争は、世界の基軸通貨としての米ドルの崩壊を引き起こし、世界貿易のための決済通貨として70年間君臨してきた米ドルの支配に終止符を打った。
●世界秩序の変化
出所:Principles for Dealing with the Changing World Order(レイ・ダリオ)
我が国の歴史上、最も弱く、最も間抜けで、最も腐敗した、非合法な大統領であるバイデンは、ロシア、中国、インド、ブラジル、そして今や中東と南米の石油生産者を、米ドルの終焉を加速させる経済同盟へと押しやることに成功した。
2024年は、この4thターニングの16年目にあたり、内戦、革命、世界的な紛争の真っ只中にある】
出所:8月29日ゼロヘッジ 『Quinn: End Game For The American Empire』
結局、ポピュリズムもバブルも悲劇しかもたらさない。西部邁によれば、大衆という人種は、「わかりやすい単純模型」に簡単に飛びつく愚かな人々である。大量の人間が飛びつくものに、ろくなものがあった試しがないのである。 相場の世界では、流行とかブームに乗ると、最後にはしっぺ返しが待っている。
儲けそこなうという焦りや、追い込まれた状態で大きな勝負をしてはいけない。
相場は明日もやっている。
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出所:トレーディングビュー・石原順インディケーター
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日々の相場動向については、
ブログ『石原順の日々の泡』
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