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2024年12月16日
石原 順
新スター誕生、半導体企業として2社目の時価総額1兆ドルを達成したブロードコム
ブロードコムについては7月8日のレポート第406回「次のNVIDIA!?議会の狼ナンシー・ペロシがブロードコムに投資」
でも取り上げたが、米半導体大手のブロードコム(AVGO)の株価が12月13日、前日比44.14ドル高(24.4%)の224.80ドルとなり、時価総額が1兆ドルを突破した。
●ブロードコム(日足)(赤:買いトレンド・黄:売りトレンド)
出所:トレーディングビュー・石原順インディケーター
●ブロードコム(週足)(赤:買いトレンド・黄:売りトレンド)
米国の半導体企業としてはエヌビディア(NVDA)に次ぐ時価総額1兆ドル乗せとなる。前期(2024年10月期通期)のAI(人工知能)向け売上高が一年前に比べ3.2倍に増え、第2のAI銘柄として成長期待が高まっている。
ブロードコムが12日に発表した2024年8-10月期(2024年第4四半期)の決算で、売上高は前年同期比51%増の140億5400万ドル、純利益は43億2400万ドルと23%増加した。前期(2024年5-7月期)までは、買収関連費用と再編・統合費用などの影響で減益が続いていたが、来期(2025年10月期)に向けて大幅増益を実現する素地が整ってきた。
●ブロードコムの売上高と純利益の推移
出所:決算資料より筆者作成
ブロードコムはこれまでもエヌビディアと比較して語られることがあった。6月17日に米雑誌のフォーブスは、『「次のNVDIA」と期待、半導体ブロードコムの時価総額が120兆円突破』と題する記事を掲載した。それによると、バンク・オブ・アメリカのアナリストが顧客向けのメモで、ブロードコムをエヌビディアに次ぐ「第2位のAI銘柄」と呼び、同社の時価総額が将来的に1兆ドル(約157兆円)に届く可能性を報じていた。まさに半年経ってそれが実現する形となった。
ただし、ブロードコムはエヌビディアとは異なり、ハイエンドの汎用GPU(画像処理半導体)を手がけているのではなく、各顧客向けに特定の用途に合わせたカスタムチップを通じてこの業界に参入している。例えば、グーグルのオリジナルのTPUチップの設計などを手がけており、生産はTSMCなどのファウンドリ(半導体受託生産事業者)に委託している。
●ブロードコムのセグメント売上高の推移 出所:決算資料より筆者作成
日本経済新聞の12月14日の記事「米半導体ブロードコム、時価総額「1兆ドルクラブ」入り」によると、ブロードコムのホック・タンCEOは12日、新たにハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)2社がブロードコム製の採用を決めたことを明らかにするとともに、2027年にかけてAI向けが業績拡大のけん引役になるという見方を示したと言う。
なお、2024年11月-2025年1月期(2025年第1四半期)の売上高については市場予想(145億5000万ドル)を上回る146億ドルになるとの見通しを示した。ただし、日本経済新聞の12月14日の記事「AI半導体の新スター・ブロードコム NVIDIAと戦えるか」は、好材料はこれだけに止まらないと指摘している。
ホック・タンCEOは決算説明会で、主要顧客3社に対するAI向け半導体の収益機会が2027年10月期に最大で900億ドルに膨らむとの予想を示した。今期(2024年10月期)は150億〜200億ドルとしており、数年間で大幅に拡大する見通しだ。記事によればこの主要顧客3社とはアルファベット傘下のグーグル(GOOGL)とメタプラットフォームズ(META)、動画共有アプリTikTok(ティックトック)を運営する中国のバイトダンスだということだ。
ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)とは?
データセンターが半導体市場をけん引する大きな役割を果たしている。論理演算や制御を行う「ロジック半導体」だけではなく、データを記憶保持する役割を持つ「メモリ」もデータセンターの活況に引っ張られ来年には市況が改善すると見られている。
データセンターには小規模なサーバー室から複数の建物にまたがる大規模な施設まで、さまざまな規模のものがあるが、企業、組織、個人も含め、データの保存や処理、アプリケーションの実行、サービスの提供等、私たちの生活を支える重要なインフラとなっている。
では、世界においてどのくらいのデータセンターが稼働しているのか。2024年10月30日のヴィジュアル・キャピタリストの記事「Ranked: Which Countries Have the Most Data Centers?(ランキング:データセンターが最も多い国は?)」から一部を抜粋する。
2023年12月時点で、世界中で10,000を超えるデータセンターが稼働しており、そのうち86%が上位10ヶ国に集中、さらに半数以上が米国に存在している。年々、インターネットを通じて様々なサービスにアクセスする人が増えるのに伴い、データセンター業界の需要は高まっており、業界は持続可能な形でテクノロジーの進歩に対応できる拡張性を備えるという問題に直面している。
●国別データセンターの数
出所:ヴィジュアル・キャピタリストのデータより筆者作成
この問題に対する一つの答えが、「ハイパースケール・クラウド」データセンターだと言う。これは、一般的なデータセンターに比べて大型で、技術の進歩に合わせて拡張できるよう設計されている。さらにセンターの物理的なサイズを増やすことなく、処理能力やストレージ容量を増やすこともできるのが特徴だ。このハイパースケーラーの売上は2026年には6000億ドル近くにまで拡大することが想定されている。
●ハイパースケーラー(大規模なデータセンターを運営するクラウド企業)の売上推移
なお、インドの調査会社のアシュート・アナリティカは今年4月、経済の先行き不透明感が依然として残っていることや、IT 支出全体の成長が 2024 年には 6.8% に減速する見通しであるにもかかわらず、企業のデータセンターへの支出は依然として堅調だとするレポートを公開した。景気が低迷している分野が存在するものの、製造業や代替エネルギー向けのデータセンター建設がそれを相殺していると分析している。
買収を経て今や唯一無二の存在となったブロードコムの歴史
ブロードコムのサクセスストーリーは、戦略的買収と最先端技術への絶え間ない注力の賜物だと言える。ブロードコムは2023年秋に、クラウドコンピューティング企業のVMWareを690億ドルで買収した。この買収は当時、2020年代で2番目に大きな買収ということで話題となったが、これによりブロードコムはインフラストラクチャ・ソフトウェア事業への参入機会を増やし、会社全体の売上が大きく伸びる結果となった。
その旅は2009年、ヒューレット・パッカードの半導体製品グループからスピンオフして設立されたアバゴ・テクノロジーズが株式を公開したことから始まる。2013年には大手チップメーカーのLSIコーポレーションを66億ドルで買収。大きく飛躍するきっかけになったのは2016年のアバゴによるブロードコムの買収だ。これにより多様な製品ポートフォリオを持つ半導体の大企業となった。買収時にアバゴは社名をブロードコムに変更したが、ティッカーシンボル「AVGO」は残したまま現在に至っている。 2019年8月にはウイルス対策ソフト大手のシマンテックの法人向け事業を買収しサイバーセキュリティ分野への多角化を図る。そして2022年5月に仮想化ソフト最大手の「VMware」の買収を発表、この買収が2023年11月に完了し、世界的な半導体およびインフラストラクチャソフトウェアの巨人となった。
●ブロードコムの売上高推移と買収の歴史
出所:各種資料より筆者作成
ブロードコムのホック・タンCEO(最高経営責任者)は、2024年第2四半期の決算発表時に開かれた投資家とのミーティングにおいて、VMwareとの統合は非常に順調だと述べた上で、「ブロードコムは唯一無二の存在だ」と付け加えた。この自信に満ちた発言は、技術革新、戦略的買収を効果的に組み合わせることにより、ブロードコムが独自の地位を確立した競争力を備えた企業であることを表しているだろう。
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