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2024年10月28日
石原 順
インフレは1970年代の水準まで急騰する?無謀な財政は市場の懸念事項
著名投資家のポール・チューダー・ジョーンズが10月22日、米CNBCの番組に出演し、米国はインフレを起こし、債務負担を成長で乗り越える必要があると述べた。ジョーンズは「すべての道はインフレに通じる」として、ビットコインと金を含むコモディティをロング、ナスダックのバスケットを保有する一方、利回りのある金融商品からは離れるよう推奨した。
ジョーンズは、米国の政府支出の増加と減税の見通しから、FRBが目標としている2%(現在:2.4%ほど)の達成は劇的な政策変更がない限りは事実上不可能だと指摘した。「(米国は)支出問題に真剣に取り組まない限り、すぐに破産するだろう」と警告した。
スタンレー・ドラッケンミラーも直近、米国債券に対して非常に弱気なポジション(金利上昇への大きな賭け)をとっていることが明らかになっている。
ドラッケンミラーは著名投資家ジョージ・ソロスの下で10年余りにわたり資金を運用してきたことで知られている人物だ。1992年9月16日、「英国病」と呼ばれる経済的な低迷状態にあった英国で、通貨ポンドが急落し、翌日には英国が欧州為替相場メカニズム(ERM)からの離脱を余儀なくされる出来事があった。世に知られる「ポンド危機」である。
当時の英国は厳しい景気悪化に直面しており、失業率は10%程度まで上昇、記録的な数の会社が倒産していた。緩和的な金融政策によって経済を浮上させたかった英国だが、ERMに参加していたことが足枷となり、緩和的な政策を取ることが出来なかった。イギリスがERMに留まるにはイギリスの中央銀行は政策金利を上げざるを得なかったのである。
ERMは欧州における為替相場の変動を抑制し、通貨の安定性を保つために採用された制度で、英国は1990年に参加した。これにより、英国はポンドの対ドイツマルク相場の変動幅を6%に収める必要があり、欧州通貨と連動したポンドは次第に過大評価されていくことになった。
1992年9月上旬、英国はマルク建てで大規模な借り入れを行うなどして、ポンドを買い支えていた。ERMへの参加を維持するために、景気が悪いにもかかわらず利下げを行わず、通貨高を支えるという歪みが起きていたのである。
ここに目をつけたのが著名投資家のジョージ・ソロスだった。ソロスは「相場は必ず間違っている」が持論であり、このときもポンド相場が実勢に合わないほど高止まりしていると考えた。そして、ポンドを為替市場で大量に売り、その後、ポンドが安くなったところでポンドを買い戻すという取引を実行した。投機筋によるポンド売りは加速し、ソロスは「イングランド銀行を破った男」と呼ばれるようになった。
このポンドの大暴落によってジョージ・ソロス率いるクォンタム・ファンドは10億~20億ドルの利益を得たと言われている。この戦略をソロスに進言したのは、当時、クォンタム・ファンド(ソロス氏のファンド)の運用実務責任者を務めていたスタンレー・ドラッケンミラーであった。つまり、ポンドの売りで大儲けした背景には、ドラッケンミラーの存在があったのである。
10月20日のモトリーフールの記事「Does Stanley Druckenmiller Know Something Wall Street Doesn't? The Billionaire Investor Is Making a Big Bet Against the Federal Reserve. (スタンレー・ドラッケンミラーはウォール街が知らない何かを知っているのか?億万長者の投資家は、FRBに対抗する大きな賭けをしている)」によると、ドラッケンミラーは今月初旬に開かれたある会議において、インフレ率が1970年代の水準まで急騰する可能性があると述べたという。
●CPI 1970年代 vs 2020年代(私たちは1970年代後半と同じ過ちを繰り返そうとしている?)
出所:REALEJANTONI
インフレ率が急騰すれば、FRBは市場が考えているほど、あるいはまったく金利を引き下げることができなくなるだろう。なぜなら、経済が過熱しすぎてさらなる金利引き下げによる景気刺激策が不可能になるからだ。ドラッケンミラーは、市場や連邦準備制度理事会(FRB)の一般的な見解に対して逆張りの賭けを行っているとのことだ。
ドラッケンミラーが具体的にどのような賭けをしているのか、つまり彼がショートポジションを取っている債券の期間は不明だ。また、ドラッケンミラーはこうしたトレードがいつ頃から展開されるのかわからないとも述べている。半年後になるか、6年後になるかはわからない。しかし、ドラッケンミラーの「政府による財政の無謀さ」は市場にとっての大きな懸念であることは間違いない。
「現時点では、今陥っている負債バブルから抜け出す方法を考えることが先決になります。 この負債バブルは、このまま行けば、より一層深刻なインフレへと発展してしまうからです」
(リン・オールデン)
ドラッケンミラー氏によるカメコへの投資とエヌビディアへの投資の類似点
10月5日、日本経済新聞は『ウラン「ルネサンス」再びAI需要増、最高値迫る』と題する記事を掲載した。それによると、人工知能(AI)など電力を大量消費する技術の急速な普及に加え、気候変動に配慮した安定電源として再評価されてきたことを背景に、世界で原子力発電を再稼働する動きが進んできたと伝えている。これに伴い、原発燃料のウランの長期契約価格は第2の「原子力ルネサンス」を先取りするかのように動いているということだ。
ニューヨーク市場に上場するカメコ(CCJ)は、世界2位のウラン生産を誇るカナダのウラン鉱山会社で、世界のウラン生産の15%超を占めているとされている。ウランの探鉱、開発、採掘、製錬、転換、成形などを行っており、原子炉向けのウラン燃料を世界中で提供している。
●カメコ(日足)(赤:買いトレンド・黄:売りトレンド)
出所:トレーディングビュー・石原順インディケーター
●カメコの売上高と純損益の推移
出所:決算資料より筆者作成
業績にブレはあるものの、株価は年初来で約3割、この1年で4割以上上昇している。
前述のドラッケンミラーは、今年第1四半期までこのカメコを保有していた。その後、具体的にどの時点かは不明ではあるものの、4-6月期中に売却したことが、デュケーヌがSEC(米証券取引委員会)に提出したフォーム13Fから明らかになっている。
ドラッケンミラーのポートフォリオにカメコが登場したのは2023年6月末時点のフォーム13Fからだった。以来、約1年に渡りカメコの保有を続けた。売却が少し早かったようにも思われるが、ドラッケンミラーはエヌビディア(NVDA)やAI銘柄への投資についても、一般的な話題となり、十分な利益が出た時点で売却している。世間にその価値が広く認知されたところで、先行して利益を確保するということは重要だ。
●2024年6月末時点のデュケーヌ・ファミリーオフィスのポートフォリオ
(緑:新規ポジション オレンジ:全売却)
出所:フォーム13Fより筆者作成
IEA(国際エネルギー機関)が2024年1月に発表したレポート『Electricity 2024 Analysis and forecast to 2026』のデータによると、生成AIなどの新技術を背景に世界の多くのデータセンターで消費される電力量が増加しており、2022年には消費電力量が世界全体で約460TWh(テラワット時)だったのに対し、2026年にはその倍以上の約1,000TWhに達する可能性があるとしている。これは日本全体の総消費電力量に匹敵する規模だという。
米アルファベット(GOOGL)傘下のグーグルは10月14日、次世代原子力発電の米新興企業カイロス・パワーが開発、設置する小型モジュール原子炉(SMR)から電力を購入する計画を発表した。具体的な設置場所や金額などの詳細は明らかになっていないが、2030年までに最初のSMRを稼働させ、2035年までに複数のSMRの建設を支援し、あわせて7基のSMRで500メガワット(MW)規模の電力供給を目指す計画だ。
また16日には、アマゾン(AMZN)がワシントン州のエナジー・ノースウェスト、バージニア州のドミニオン・エナジー、およびXエナジーとSMRプロジェクトの推進に向けて契約を締結したことを発表した。バージニア州には米国のデータセンターの約半分が集中しているとされており、今後も15年間で電力需要が85%増加すると予測されている。アマゾンは2040年までに350億ドルを投資してバージニア州にデータセンターを設立すると発表しており、これらデータセンターにおける電力需要に対して供給を確実なものとする狙いがある。
米IT大手ではマイクロソフト(MSFT)も原発からの電力供給契約を進めており、米ハイテク各社が莫大な規模の資金をAI開発と同時に電力確保へ向けた動きに振り向けている。
AIの消費電力が取り沙汰される中、改めて電力がこれからのデジタル社会を支える重要なインフラのひとつであることが浮き彫りになっている。
メガトレンドフォローVer2.0の売買シグナル(赤:買いトレンド・黄:売りトレンド)
●日経平均CFD(日足)
●NYダウCFD(日足)
●S&P500CFD(日足)
●ナスダック100CFD(日足)
●ドル/円(日足)
●ゴールドCFD(日足)
日々の相場動向については、
ブログ『石原順の日々の泡』
https://ishiharajun.wordpress.com/
を参照されたい。