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2024年4月 8日
石原順
強い数字の裏に隠された米労働市場の質の悪化
米労働統計局(BLS)が5日に発表した3月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が30万3000人増と市場予想(29万人増)を大きく上回り、2023年1月以来、約1年ぶりの高い伸びとなった。失業率は3.8%と前月(3.9%)に比べて小幅に低下した一方、平均時給は0.3%増と市場予想に一致した。
雇用の内訳を見ると、教育・ヘルスケア分野(7万2000人)と政府関連(7万1000人)がそれぞれ7万人を超え、3月の雇用全体の約半数を占めた。その他、建設業で3万9000人、レジャー・接客業は4万9000人の増加となった。
●政府関連の雇用が7万1000人増加
出所:ゼロヘッジ
雇用形態別の内訳は、フルタイム雇用が6000人減少した一方、パートタイム雇用は69万1000人増の2863万2000人となった。これらのことから、3月の雇用統計は、量的な面では改善が見られたものの、質的な面では決して喜べる内容ではない。
●パートタイムの雇用が急増 出所:ゼロヘッジ
さらに、次のグラフに示すように、2023年3月以降、フルタイム労働者数は134万7000人減少し、パートタイム労働者数は188万8000人増加している。
●2023年3月以降のフルタイム雇用数とパートタイム雇用数の変化出所:ゼロヘッジ
賃金インフレが加速しない背景には外国からの働き手が逼迫状態を緩和している
労働市場の質が決して良好ではない理由は他にもある。ゼロヘッジの記事「Behind Today's Stellar Jobs Print: It Was Literally ALL Part-Time Jobs (And Illegals) (雇用統計の裏側: 文字通りパートタイム雇用(そして不法就労者)ばかりだった)」によると、2018年以降、雇用が増加したのはすべて移民、それもほとんどが不法移民であるという。
●バイデン政権下で、米南西部の国境を越える不法入国者が急増している
ゴールドマンのエコノミスト、エルシー・ペン氏は投資家に向けたメモの中で、2023年の米国への純移民は約250万人に急増し、過去20年間で最高水準に達すると推定されると指摘した。南米、中米、メキシコからの無許可移民がほとんどを占めている。これら3つの地域からの無許可移民の数は、2023年にはパンデミック以前の平均の3倍になる可能性が高いと推定されるという。
●2023年の米国への純移民は約250万人に急増
CBO(米国議会予算局)は近年の人口増は移民の増加によってもたらされたものであり、その移民のほとんどは25歳~54歳の働き盛りの年代だとするレポートを公開した。少子化が進む米国にとって移民は本来、人口増を維持するために不可欠な存在だ。米議会予算局(CBO)は2月に出した経済見通しで、1年前と比べて強まった移民の増加傾向が10年後の国内総生産(GDP)を2%押し上げると試算した。
さらに、こうした労働力人口の変化によって、2023年から2034年までのGDPは約7兆ドル、歳入は約1兆ドル、それぞれ増加するとの予測を示した。
●労働力の予測
米国の雇用統計は米国人ではなく、移民、しかもそのほとんどが不法移民によって支えられたものである。不法に入国した人々が賃金の安い、誰もしたがらない仕事を担っている、それが現実だ。賃金インフレが加速しなかった背景には、外国からの働き手が逼迫状態を緩和してくれたということが大きな要因として存在する。
4月5日のブルームバーグの記事「米雇用増を支える移民、巡航速度アップか-パウエル氏予想は約10万人」によると、3日にスタンフォード大学で行われた講演で、FRBのパウエル議長は移民の増加が昨年の米成長を押し上げ、労働市場のひっ迫緩和に寄与したとの見方を示した。ただ、移民政策についてはコメントしないと強調した。
日本経済新聞の3月9日の記事「移民が支えた雇用統計 軟着陸の妙薬か「犯罪の温床」か」では、米ギャラップが2月27日に発表した世論調査を取り上げ、最重要課題を「移民問題」と答えた人が28%とトップになったことを伝えている。これは、「経済全般」(12%)、「インフレ」(11%)を足した数も上回り、いまや大統領選を左右する重大テーマになっている。
ゼロヘッジの記事が指摘しているように、トランプや共和党がついに行動を起こし、不法入国者の殺到を食い止めたら、そのときになって初めて、労働統計局や経済分析局はアメリカ経済や労働市場、インフレが本当にひどいものであることを認めるだろう。そしてそのとき彼らは、アメリカがスタグフレーション不況に追い込まれたのは、トランプが移民の記録的な流入を止めたからだと非難するだろう。
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出所:トレーディングビュー・石原順インディケーター
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ブログ『石原順の日々の泡』
https://ishiharajun.wordpress.com/
を参照されたい。
石原順 プロフィール1987年より株式・債券・CB・ワラント等の金融商品のディーリング業務に従事、1994年よりファンド・オブ・ファンズのスキームで海外のヘッジファンドの運用に携わる。為替市場のトレンドの美しさに魅了され、日本において為替取引がまだヘッジ取引しか認められなかった時代からシカゴのIMM通貨先物市場に参入し活躍する。相場の周期および変動率を利用した独自のトレンド分析や海外情報ネットワークには定評がある。現在は数社の海外ファンドの運用を担当する現役ファンドマネージャーとして活躍中。