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2023年12月11日
石原順
大手ハイテク数社が採用を表明、AMDのAI向け新製品
米AMD (アドバンスト・マイクロ・デバイス:AMD)は6日、米カリフォルニア州サンノゼ市で技術イベントを開き、サーバーやパソコン向けのAI(人工知能)半導体の新製品を発表した。イベントに登場したリサ・スーCEO(最高経営責任者)は、「AIは過去50年で最も革新的な技術で、普及速度はインターネットの登場に比べてずっと速い」と述べた。
●AMD(日足)(赤:買いトレンド・黄:売りトレンド)出所:トレーディングビュー・石原順インディケーター
今回発表されたAI半導体の新製品は、GPUである「Instinct MI300X」と、CPUとGPUを組み合わせたAPU(Accelerated Processing Unit)である「Instinct MI300A」の2つ。
「MI300X」はチップ上におけるGPUなどの配置を最適化してデータを効率よくやりとりできるようにしたもので、スーCEOは、エヌビディアの主力AI半導体「H100」の性能に匹敵すると強調した。前世代製品よりもコンピューティングユニットは約40%多く、メモリ容量は1.5倍、ピーク理論メモリ帯域幅は1.7倍とのこと。生成AIの技術基盤を開発するために大量のデータを読み込ませる際の性能はH100と同等で、生成AIが回答を出力する推論ではMI300Xが上回るという。
既に複数の大手AI企業が「MI300X」の採用を表明しており、マイクロソフト(MSFT)は自社のクラウドサービス「Azure」向けに採用することを明らかにした他、メタ(META)、オープンAIも採用する。また、オラクル(ORCL)も自社のクラウド事業にMI300Xを使うことを表明している。
もうひとつの「MI300A」はGPUとCPUコアを組み合わせたもので、ハイパフォーマンスコンピューティングとAI向けのデータセンターAPUとしては世界初と位置づけられている。特にエネルギー効率に優れており、前世代製品と比較するとワット当たりのHPCワークロードパフォーマンスは約2.6倍とのこと。また、AI性能ではH100とほぼ互角であるが、HPCの分野では最大1.8倍のパフォーマンスを示しているとのことである。
半導体集積回路(半導体チップ)が発明されたのは1958年頃である。それから60年余り、半導体チップは約2年で性能が2倍になるという「ムーアの法則」と共に進化を遂げてきた。当時開発されたチップには約60個のトランジスタしか搭載されていなかったが、微細化、小型化が進み、現在のチップはマイクロチップ上に数十億個のトランジスタをエッチングすることができるようになった。
いま、私たちがスマートフォンという小型コンピューターをポケットに入れて持ち運べるようになったのは、「ムーアの法則」に基づく半導体の性能進化が背景にある。
世界は現在、3度目となるAIブームに湧いている。AI技術は、1950年代に1つの分野として確立されて以来、流行と衰退の波を繰り返し、これまで景気後退によってAI研究の資金源が閉ざされた「AIの冬の時代」と呼ばれた時代を1970年代と、1980年代後半から1990年代前半にかけて経験した。しかし、今回は過去2回のブームの時とは異なる状況にある。当時はコンピューターがソフトウェアを動かすのに十分な性能を持っていなかったが、今では大量のデータと非常に強力なコンピューターによって、A I技術を実現することができるようになったのである。
2023年12月7日の日本経済新聞の記事「米AMD、新型AI半導体を発表 「市場成長、年70%に」」によると、生成AIの開発にはデータの並列処理を得意とするGPUが不可欠で、AI企業の間でエヌビディアのH100の争奪戦が起きていた。AMDは代替の選択肢を提供してエヌビディアの独走を食い止め、成長市場の一部を取り込みたい考えだと指摘している。
スーCEOは、AI半導体市場の拡大が予想を大きく上回っているとし、今後4年のデータセンター向けの成長率の見込みを従来の年率50%から同70%に引き上げた。市場規模については、従来予想の1500億ドルから2027年に4000億ドルを超えるとの見方を示した。
CPU、GPU、APUの違いはどこにあるのか?
AI技術の進化を支えているのが、CPUやGPUと呼ばれる幾つかのチップである。それぞれどのような特徴を持っており、どのような違いがあるのか。クラウドストレージサービスを展開する米Backblazeがまとめたブログ記事(以下)を参照に、それぞれの特徴を確認しておこう。 【CPU:セントラル・プロセッシング・ユニットとは?】
CPUは「Central Processing Unit中央演算処理装置」の略称で、名前の通り、コンピューターの中心的な役割を果たしており、ハードディスクやメモリなどの周辺機器に接続されてデータを受け取り、それらの制御やデータの演算を行っているデバイスである。
大きく分けて、算術論理演算装置(ALU)と制御装置の2つの部分がある。ALUは算術演算(足し算、引き算など)や論理演算(AND、OR、NOTなど)を行う一方、制御を担当するコントロール・ユニットは、ALU、メモリー、入出力(IO)機能を制御し、メモリーから読み出されたプログラムにどう対応するかを指示する。
CPUは、PCでの文書作成やロケットの進路計算、銀行の取引処理など多様な用途に用いられている。CPUでも機械学習を行うことは可能だが、CPUは「計算の度にメモリにアクセスする」という特徴を持っていることから、機械学習のように大量の計算を実行する際にはメモリ通信速度がボトルネックとなって処理速度が遅くなる。
●CPUの仕組み
出所:Backblaze HP
そこで、特定のタスクに最適化されたチップに対する需要が生まれてきた。専用チップは、機械学習アルゴリズムがCPUに与える処理の難しさを解決するために設計されている。
【GPU:グラフィックス・プロセッシング・ユニットとは?】
GPUは「Graphics Processing Unit」の略称で、算術論理演算ユニットと呼ばれるように、ALUが数千個搭載されたものである。「大量の計算を並列処理する」という操作を得意としていることから、CPUと比べて圧倒的に高速な機械学習が可能となる。
一般的に画像処理関係の演算は計算量が多く、3DのCG画像をリアルタイムで表示する場合などには、高い処理能力が必要になる。この画像処理に特化したデバイスがGPUである。そのため、GPUをPCなどで使用する場合、コンピュータ全体を制御するCPUと組み合わせて使用する必要がある。
GPUやメモリ、入出力機器などをセットにしたグラフィックスボードがよく知られているように、GPUはゲームやCG処理などにも活用できる汎用チップという側面を持っているため、機械学習専用に設計されたチップと比べると効率が劣る。また、大量のエネルギーを使用することが課題として指摘されている。
長い間ゲームに使われてきたGPUが一般的なコンピューティングに使われるようになったのは2000年代に入ってからとのこと。ゲーム用PCやゲーム機などリアルタイムで画像処理をする必要がある場合は、CPUとは別にGPUをコンピュータに搭載することで、処理の高速化を図っている。
【APU:アクセラレーティッド・プロセッシング・ユニットとは?】
APUはAccelerated Processing Unitの略であり、AMDが独自に販売しているデバイス製品の名称である。特徴としては、CPUとGPUを1つのデバイスに収めているということ。一般的にGPUを使用する場合、CPUと組み合わせて2チップ以上でシステムを構成することが多いが、APUを使えば1チップのみでシステムを構成することができ、製品の小型化などが期待できる。
このように集積回路を構成するCPUやGPU、アクセラレータ等、機能ごとの複数のチップをそれぞれ最適なプロセスを使って製造し、それらを組み合わせて一つのチップとしてパッケージ化する技術をチップレット技術という。集積回路を同一プロセスで一つのチップ上で製造する従来の製法と比べて、コスト低減と高性能動作の両立が可能とみられている。
近年、半導体の微細加工技術が高度化するにつれて、製造時の歩留まりを高めることが困難になってきた。微細加工技術の進歩だけではムーアの法則を維持するが難しくなってきた。チップレットを適用することで、微細化の効果を継続できるだけでなく、チップに新たな価値をもたらすメリットも得られるようになる。
半導体製造装置大手、東京エレクトロンが運営するサイト「TELESCOPE magazine」に掲載されている記事「半導体業界構造を一変させる技術!?「チップレット」とは?」は、ムーアの法則が頭打ちになるという窮地を救う可能性を持っているのがチップレット技術であり、このチップレット技術によって半導体の業界構造や勢力図が一変する可能性もあると指摘している。
メガトレンドフォローVer2.0の売買シグナル(赤:買いトレンド・黄:売りトレンド)
●日経平均CFD(日足)
出所:トレーディングビュー・石原順インディケーター
●NYダウCFD(日足)
●S&P500CFD(日足)
●ナスダック100CFD(日足)
●ドル/円(日足)
●ゴールドCFD(日足)
日々の相場動向については、
ブログ『石原順の日々の泡』
https://ishiharajun.wordpress.com/
を参照されたい。
石原順 プロフィール1987年より株式・債券・CB・ワラント等の金融商品のディーリング業務に従事、1994年よりファンド・オブ・ファンズのスキームで海外のヘッジファンドの運用に携わる。為替市場のトレンドの美しさに魅了され、日本において為替取引がまだヘッジ取引しか認められなかった時代からシカゴのIMM通貨先物市場に参入し活躍する。相場の周期および変動率を利用した独自のトレンド分析や海外情報ネットワークには定評がある。現在は数社の海外ファンドの運用を担当する現役ファンドマネージャーとして活躍中。