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2023年10月10日
石原順
コモディティのスーパーサイクル
パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスが7日、イスラエルへの大規模攻撃を行なった。イスラエルのネタニヤフ首相は「ハマスが残酷で邪悪な戦争を仕掛けた」として、強力な報復措置を取ると表明。イスラエル部隊とハマス戦闘員との衝突が続いている。イスラエルの主要な株式指数は急落した。
●イスラエルの主要株価指数TA-35CFD(週足)(ピンク:買いトレンド・シアン:売りトレンド)
出所:トレーディングビュー・石原順インディケーター
一方、地政学リスクの高まりを受け、原油価格は大きく反発した。
●NY原油CFD(週足)(ピンク:買いトレンド・シアン:売りトレンド)
長期的に見ても上昇傾向にあり、再び100ドルを超えてくることも想定される。
●1970年以降の原油価格の動向
出所:セントルイス連銀
JPモルガンは昨年、コモディティにおける長期のダウンサイクルは終わり、新たなコモディティの上昇、特に原油の上昇サイクルが始まったと指摘している。世界は次のコモディティの「スーパーサイクル」に突入したという予測である。
過去100年間で、一般的に4回のコモディティスーパーサイクルがあったと言われている。前回の1つは1996年に始まった。そのスーパーサイクルは2008年(拡大の12年後)にピークを迎え、2020年(12年の収縮後)に底を打ち、新しいスーパーサイクルの上昇局面に入ったと言うものだ。
●原油のスーパーサイクルとそのドライバー
出所:JPモルガンの資料より筆者作成
1996年からのスーパーサイクルをけん引した重要なドライバーは、中国を含む新興国の経済的な台頭であった。当時、米ドルは弱含んでおり、資産運用会社はポートフォリオを分散させるためにコモディティへのエクスポージャーを追加するケースが増えていた。その後、2008年の世界的な景気後退は、欧州(2011年)と中国(2015年)のさらなる減速と相まって、コモディティ価格を下押しし、トランプ政権時代の「貿易戦争」やそれに続く世界的な製造業の不況、そして原油価格を史上初めてマイナスの領域に送り込んだ悲惨なパンデミックを経て、12年のダウンサイクル(価格下落サイクル)の終わりを告げたと見ている。
●米帝国の背後にある典型的なビッグサイクル出所:リンクトイン(レイ・ダリオ)
ロシアによるウクライナ侵攻、ハマスによるイスラエルへの攻撃だけではない。紛争の火種は世界のそこかしこで燻っている。まさにレイ・ダリオの指摘する革命と戦争のフェイズにあるようだ。しばらくは原油価格の下値は固そうだ。
ESGバブルが後退する中、エネルギーセクターの大型買収は功を奏するか?
米石油大手エクソンモービル(XOM)は5日、米シェール大手パイオニア・ナチュラル・リソーシズ(PXD)の買収に向け交渉を進展させていると報じられた。パイオニアの評価額を600億ドルとすることで合意がまとまる可能性があると言う。直近のパイオニアの時価総額は約553億ドル(10月6日の終値)であり、これを50億ドル弱上回るものとなる。
パイオニアはテキサス州とニューメキシコ州にまたがる米南部パーミアン盆地において、シェブロン(CVX)、コノコフィリップス(COP)に次ぐ生産量を持っている。もしエクソンによるパイオニア買収が実現すれば、パーミアン盆地で大規模に権益を保有する2社が統合することになり、エクソンモービルは現在トップのオクシデンタル・ペトロリアム(OXY)を抜き、このエリアで最大の生産者に躍り出ることになる。
●米国における主要な原油・ガスの生産地 出所:EIA(米国エネルギー情報局)
●各地域における原油・ガスの生産地 出所:EIA(米国エネルギー情報局)
こうした大型の買収には財務的なリスクも伴う。例えば、オクシデンタルの場合、2019年にアナダルコ・ペトロリアムの買収合戦で米シェブロンに勝利し、パーミアン盆地で首位の座を占めるようになった。しかし、この買収は高額だった上にタイミングが最悪だった。買収直後の2020年には原油価格が急落し、一時マイナスに転じることもあるなど、オクシデンタルは多額の負債を背負うことになった。
しかし、原油価格の持ち直すとともに過去2年間においては相当なリターンをもたらし始めている。なお、4月10日のウォール・ストリート・ジャーナルの記事「米エクソン、パーミアンで首位の座を狙う」によると、昨年(2022年)、オクシデンタルの投下資本利益率(ROIC)は26.2%とエクソンを上回ったとのこと。さらに、パイオニアのリターンはオクシデンタルをさらに上回っていたとのことである。
●エクソンモービル(週足)(ピンク:買いトレンド・シアン:売りトレンド)
●オクシデンタル・ペトロリアム(週足)(ピンク:買いトレンド・シアン:売りトレンド)
ESG(環境・社会・ガバナンス)バブルが後退しつつあることはこのセクターにとっては追い風だ。ここ数年、ESG投資は投資の世界における大きな潮流となっていた。化石燃料を取り扱う企業からは資金が流出する一方、クリーンエネルギーを標榜する業界には大きなうねりをもたらした。2021年には関連銘柄がこぞって急騰し、ESGのミニバブルが発生、市場のゆがみを引き起こすこともあった。
しかし、米国において反ESGの動きが急速に高まっている。ESGを重視してきた資産運用会社にも方針転換や慎重姿勢に転じてきている。直近では金融環境が緩和の時代から引き締めの時代へと大きく変化している。手持ちの資金が限られる中、投資家は高いリターンを得るためにはどこに投資すべきなのか、その選別はますます厳しくなってくるだろう。金融環境のシフトが変わる中、ESG投資は試練の時期を迎えている。
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日々の相場動向については、
ブログ『石原順の日々の泡』
https://ishiharajun.wordpress.com/
を参照されたい。
石原順 プロフィール1987年より株式・債券・CB・ワラント等の金融商品のディーリング業務に従事、1994年よりファンド・オブ・ファンズのスキームで海外のヘッジファンドの運用に携わる。為替市場のトレンドの美しさに魅了され、日本において為替取引がまだヘッジ取引しか認められなかった時代からシカゴのIMM通貨先物市場に参入し活躍する。相場の周期および変動率を利用した独自のトレンド分析や海外情報ネットワークには定評がある。現在は数社の海外ファンドの運用を担当する現役ファンドマネージャーとして活躍中。