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「IwaiCosmo Weekly Letter」

2024年4月15日

日本株~中東緊迫を早期消化できるか、徐々に底堅さ~

岩井コスモ証券投資調査部 岩井コスモ証券投資調査部

  • ■日本株~中東緊迫を早期消化できるか、徐々に底堅さ~
    ■予想レンジ(4/15〜4/19) 日経平均株価 38,500円~39,500円

    先週の日経平均株価は531円高と3週ぶり反発。米金利上昇のなかでも米ハイテク株が一時見直され、34年ぶりの153円台への円安も支えに、輸出関連や金融、素材といったバリュー株への押し目買いが底堅さに繋がりました。好業績や株主還元のほか、設備投資に関わるテーマ株物色も活発で、需給悪を消化しつつある感触です。

    11日発表の主体別売買動向(4月第1週)では、例年通りの海外勢の買い越しと、過去最大級の「期初の益出し」(信託銀行の売り)が確認されました。一方、個人投資家の買い越し額は6000億円超と4月としては過去最大を記録、新NISAを柱として個人の売買行動の前向きさを感じさせる状況となっています。

    今週は中東警戒に伴う週明け急落を早期に消化できるかが焦点です。原油高も含め内外金利動向を注視する局面が続きますが、円安や業績期待、経営改革など日本優位を支える要因は健在です。米小売などで米景気の堅調さに前向き評価が戻る可能性もあり、早期に39000円台を回復、修正高のムードとなることを期待します。

    20240415日本株チャート.png








    ■日本株~週間注目銘柄~

    ・三菱UFJ(8306) 好調業績継続、低PBRで還元期待、日銀金融政策修正の思惑も

    ・レーザーテク(6920) 世界で唯一、EUV対応の欠陥検査装置を展開。成長期待

    ・太平洋セメント(5233) 米国事業が好調、国内は価格改定の効果。PBR0.7倍台

    ・JR東海 (9022) 新幹線が想定超で推移、ビジネス需要も回復傾向


    注)上記、個別銘柄コメントのA、B+などの表記は当社アナリストの投資判断、目標株価を示します。詳細はアナリストレポートをご参照ください。







    ■ドル円~米長期金利の動向が引き続き焦点に~
    ■予想レンジ(4/15〜4/19)ドル円相場 1㌦=151.00~154.00円

    先週はドル買いが一段と強まる展開を辿りました。FRB高官発言や3月CPIの上振れなどで米早期利下げ観測が後退するなか、国債入札の不調も手伝って、米金利が大きく上昇したことが背景です。円売りの抵抗線として意識されていた152円を割り込むと、90年6月以来の153円台に乗せる場面がありました。

    ECBによる6月の利下げ実施が現実味を帯びてきたことも、少なからぬ影響をもたらしたとみられます。米国との金利差拡大を映じてユーロも弱含むなど、足元の動きは「ドル高」の側面が強く、「本邦通貨当局が実際に円買い介入に踏み切るイメージを描きづらい」とのムードが市場を覆う格好となったためです。

    今週も引き続き米長期金利の動向が焦点となりそうです。市場は「FRBの利下げは年内1~2回に留まる」とのシナリオを織り込み始めており、上昇余地は限られる公算で、投機筋の「円売り・ドル買い」ポジションが歴史的な水準に膨らんでいることなども勘案すれば、ドルの上値は重いと判断しています。

    20240415円相場チャート.png









    ■主な注目イベント

    ◇15日(月)
    2月の機械受注(内閣府、8:50)、2月のユーロ圏鉱工業生産、3月の米小売売上高(21:30)、
    4月NY連銀製造業景況指数(21:30)、4月全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数(23:00)

    ◇16日(火)
    東証グロース上場=Will Smart、3月の中国70都市の新築住宅価格動向(10:30)、
    1~3月期の中国国内総生産(GDP)、工業売上高、小売売上高(11:00)、
    3月の中国固定資産投資、3月の中国不動産開発投資(11:00)、3月の英失業率(15:00)、
    4月の欧州経済研究センター(ZEW)の独景気予測調査、3月の米住宅着工件数(21:30)

    ◇17日(水)
    森田日証協会長会見(14:30)、3月の訪日外国人客数(日本政府観光局、16:15)、
    3月の英消費者物価指数(CPI、15:00)、3月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値、
    米地区連銀経済報告(ベージュブック)(18日3:00)

    ◇18日(木)
    3月と23年度の首都圏マンション販売(不動産経済研究所、14:00)、決算=台湾積体電路製造(TSMC)、
    4月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数(21:30)、3月の米中古住宅販売件数(23:00)、
    3月の米景気先行指標総合指数(23:00)

    ◇19日(金)
    3月と23年度の全国CPI(総務省、8:30)、3月の英小売売上高(15:00)


    (注)時間は日本時間







    ■米国株~VIX指数が上昇、神経質な展開が続く可能性~
    ■予想レンジ(4/15〜4/19) NYダウ 37,400~38,800ドル

    4月第2週の米主要株価3指数は週間ベース(カッコは年初来騰落率)続落。NYダウが2.37%安(+0.78%)、S&P500が1.56%安(+7.41%)と2週連続安、ナスダック総合は0.45%安(+7.75%)と3週連続安となりました。10日発表の米CPIが市場予想に上振れ、総合CPIは伸びが加速(3.2%→3.5%)、早期利下げ期待が後退、長期金利は一時4.5%台後半まで上昇したことを嫌気されました。週末は中東情勢悪化による地政学リスクの高まりと中国政府による米国半導体排除報道などがリスクオフを誘いました。S&P500業種別・騰落率(週間)では全業種が下落する中、金融(▼3.60%)、ヘルスケア(▼3.12%)を筆頭に素材、不動産、資本財などが下落率が大きかった一方、情報技術や通信、一般消費財などの下げ幅は限定的でした。テスラを除く「マグニフィセント7銘柄」には買いが入り、アマゾンやアルファベットが過去最高値を更新する場面もありました。週半ば以降はデルタ航空や大手銀行などの1-3月期の決算発表があり、JPモルガンは純金利収入が市場予想に下振れ、決算発表後の大幅安となりました。

    週末のリスクオフ商状を受けて株式市場の変動性を示すVIX指数は、一時19.2ポイントに達して警戒水準の20ポイントに迫りました。イスラエル・イランの紛争激化や米中対立に関する報道、市場予想を下回る決算発表等があれば、値動きの荒い展開は今週も続く可能性がありそうです。生成AI関連のエヌビディアは事前に調整したこともあり、前週後半の不安定な相場の中で一時反発基調を強めました。収益性の高いクオリティ銘柄や連続増配の様な調整相場に強い銘柄の押し目買いが有効となりそうです。今週は、CPI上振れ後のFRB高官発言から早期利下げの可能性を、経済指標では15日の3月小売売上高から消費動向を探ることになりそうです。注目される決算発表ではAI投資の恩恵を受ける半導体関連の17日の半導体製造装置のASMLホールディングや18日の台湾セミコンダクター、大型グロースのネットフリックスが予定され、第1四半期の全体業績への期待が膨らむかどうか試されることになりそうです。

    20240415NYダウチャート.png








    ■外国株・週間注目銘柄

    ・台湾セミコンダクター(TSM)
    AI半導体等の先端半導体でシェア9割、収益成長加速へ

    ・ネットフリックス(NFLX)
    WWEの25年独占配信などジャンル拡大、コンテンツ力差別化進む

    ・ネクステラエナジー(NEE)
    環境配慮型の公益大手 AIデータセンター電力需要拡大の恩恵享受



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