マーケットレポート

プロの視点からわかりやすいレポートを提供します。

「IwaiCosmo Weekly Letter」

2022年8月 1日

日本株~個別物色の色彩一段と~

岩井コスモ証券投資調査部 岩井コスモ証券投資調査部

  • ■日本株~個別物色の色彩一段と~
    ■予想レンジ(8 /1〜8/5) 日経平均株価 27,600円~28,400円

    先週の日経平均株価は113円安と4週ぶり反落。前週末にかけての7日続伸に対する利益確定売りに加え、米FOMC後の金利低下を背景とした円高が輸出関連株などの下げに繋がりました。好調な企業決算や米株高を支えに28000円台を回復する場面もありましたが、月末接近で商いが細るなか週末まで上値の重さを引きずりました。

    序盤の企業決算では円安恩恵で見通しを上方修正するケースがやや優勢。ドル円相場の一服感から十分に評価されていない状況ですが、業績懸念が和らぐ方向と判断しています。実際にTOPIXベースの予想EPSは過去最高水準を突破、引き続き割安感が下値を支える構図が維持されると見ます。

    今週も企業決算を材料に個別物色の色彩を強めそうです。週末の米雇用統計はじめ内外で主要経済指標の発表が相次ぎますが、リセッション懸念の織り込みや金利ピークアウト思惑から、下値再模索の余地は限られると考えます。月初の資金流入に伴い大台定着の可能性も小さくないと見ています。

    20220801日本株チャート.png






    ■日本株~週間注目銘柄~

    ・日立(6501)ルマーダ軸にIT展開で高収益目指す。純利益最高へ。PER10倍強。A

    ・日本郵船(9101) コンテナ好地合い継続、10%超えの配当利回り魅力や分割も。A

    ・スクリーン(7735) 半導体洗浄装置で世界的。今期上振れ期待、中期成長余地。A

    ・OLC(4661)入場者数回復などで大幅増益見通し。中期成長期待も徐々に評価。A

    (注)上記、個別銘柄コメントのA、B+などの表記は当社アナリストの投資判断、目標株価を示します。
    詳細はアナリストレポートをご参照ください。






    ■ドル円~本邦輸出企業の動向にも注目~
    ■予想レンジ(8/1~8/5)ドル円相場 1㌦=132.00~135.00円

    先週は、週末にかけて円高が急速に進む展開となりました。FOMCを無難通過した後、パウエルFRB議長の発言や2期連続のマイナス成長を記録した米GDP統計などを受けて、FRBの利上げペースが鈍るとの見方が広がり、積み上がった円売り・ドル買いポジションを解消する動きを誘発したことが背景です。

    もっとも、現時点でこれまでの円安トレンドが変化したとみるのは早計と思われます。欧米を中心にインフレ懸念はなおくすぶり続けている一方、日銀は現行の大規模金融緩和を継続する構えを強めているほか、日本の貿易赤字の定着に伴い、輸入企業など本邦実需の円売りが出続ける可能性が高いためです。

    足元の米長期金利の低下が行き過ぎている感を拭えないだけに、今週は、週末の雇用統計に向けた一連の米主要経済指標への反応を確認することが肝要となる見通しです。様子見を決め込んでいるとみられる本邦輸出企業が、どのタイミングでドル買いに本腰を入れるかにも注目が集まることになりそうです。

    20220801円相場チャート.png





    ■主な注目イベント
    ◇8月1日(月)
    4~6月期決算=三越伊勢丹、住友化、アステラス、塩野義、京セラ、JAL、ANA、大ガス、
    7月財新中国製造業PMI(10:45)、7月米ISM製造業景況感指数(23:00)

    ◇2日(火)
    7月の国内ユニクロ既存店売上高(15:00すぎ) 4~6月期決算=ニチレイ、イビデン、
    ダイキン、三井物、三菱商、JR西日本、JR九州、三菱UFJ、1~6月期決算=AGC、
    東証スタンダード上場=日本ビジネスシステムズ、豪中銀が政策金利を発表(13:30)

    ◇3日(水)
    4~6月期決算=三菱ケミG、ZHD、JFE、SUBARU、任天堂、住友商、オリックス、
    野村、マネックスG、阪急阪神、郵船、川崎汽、コンコルディ、1~6月期決算=花王、クボタ
    7月の財新中国非製造業PMI(10:45)、6月のユーロ圏小売売上高(18:00)
    7月ADP全米雇用リポート(21:15)、6月米製造業受注(23時)、7月米ISM非製造業(23時)

    ◇4日(木)
    4~6月期決算=キッコマン、日清食HD、日本製鉄、トヨタ、ニコン、HOYA、H2Oリテイ
    三井不、ソフトバンク、スクエニHD、1~6月期決算=SUMCO、昭電工、ユニチャーム
    英中銀が金融政策委員会の結果と議事録を発表(20:00)、6月の米貿易収支(21:30)

    ◇5日(金)
    6月家計調査、毎月勤労統計(8:30)、6月景気動向指数速(14:00)、消費活動指数(14:00頃)
    東証グロース上場=クラシコム、4~6月期決算=大成建、三井化学、三菱重、バンナムHD、
    伊藤忠、丸紅、丸井G、菱地所、NTTデータ、SOMPO、MS&AD、東京海上
    1~6月期決算=ヤマハ発、6月期決算=レーザーテク
    7月の米雇用統計(21:30)

    ◇7日(日)
    7月の中国貿易統計


    (注)時間は日本時間






    ■米国株〜決算不安和らぎ8月相場入り、金利の上昇には警戒〜
    ■予想レンジ(8/1~8/5) NYダウ 32,000~33,800ドル

    前週の主要3米株価指数は大幅続伸、週間ベースでNYダウは2.11%高、S&P500は3.30%高、ナスダック総合は3.04%高となりました。注目された7月27日のFOMCでは予想通り0.75%利上げを決定、パウエル議長が今後の利上げペース減速の可能性に言及したことで、米追加利上げ期待が後退し、長期金利が低下、株式市場はハイテク株、消費関連などを中心に買われる展開となりました。主力決算は、マイクロソフト、アップル、アマゾンドットコムなどが事前に警戒していたほど悪くない決算だったことから決算発表後に大幅高となり、決算に対する不安が和らぎ、全面高の展開となりました。4-6月期の米GDP速報値は前期比年率0.9%減となり、2四半期連続のマイナス成長となったものの、雇用などのデータが依然強く、本質的な景気後退ではないとみなされ金利市場のネガティブな反応は限定的でした。

    4-6月期の業績は7月29日までにS&P500構成企業で279社が発表済みで、リフィニティブによれば市場予想を上回る利益を出す企業が78%と過去平均並みの結果に、4-6月期の1株利益の伸び率の見込みは前年同期比+7.7%と7月1日時点の同+5.6%から改善しました。コスト高による利益率
    の低下は避けられないものの、減益による株価押し下げへの警戒は和らぎそうです。今週はS&P500構成で153社が決算発表を行う予定で決算シーズンは一巡することになります。

    今週は決算以外にも8月1日発表のISM製造業指数や5日の雇用統計といった米経済指標が重要となりそうです。市場では景況感の悪化雇用増加ペースの鈍化が予想されていますが、一段と景気後退懸念を高めるのか注目されそうです。また3日のOPECプラスの結果が原油価格に影響を及すと見られるほか、8月上旬にペロシ下院議長の訪台が注目されており、実現すると中国の外交・安全保障上の反発が予想されるため、関連するセクターの動意材料と予想されます。株式市場は金利の低下を好感した買いも入ったと見られ、金利の上昇には警戒が必要です。


    20220801NYダウチャート.png






    ■外国株・週間注目銘柄

    ・パイオニアナチュラルリソーシズ(PXD) 8月8日に次回決算予定。変動配当制の高配当利回り銘柄

    ・ソーラーエッジ・テクノロジーズ(SEDG) 8月2日に次回決算予定。イスラエルの太陽光関連部品メーカー

    ・ペイパル・ホールディングス(PYPL) 8月2日に次回決算予定。物言う株主エリオットが保有報道



    =========================

    [ご案内]
    個別株ニュースピックアップページ
    株価・ニュース・決算や企業情報などが満載の「株探ニュース」から、
    有望銘柄の発掘・選択に役立つニュースをピックアップ!

    =========================

  • 口座開設費・管理費無料 口座開設
  • 初めての方へ
  • ネット取引 ログイン
  • くりっく365 取引所FX ログイン
  • くりっく株365 取引所CFD ログイン

TOPへ戻る