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「IwaiCosmo Weekly Letter」

2022年5月 9日

日本株~好決算を支えに底堅さ保つ~

岩井コスモ証券投資調査部 岩井コスモ証券投資調査部

  • ■日本株~好決算を支えに底堅さ保つ~
    ■予想レンジ(5/9〜5/13) 日経平均株価 26,700円~27,500円

    先週の日経平均株価は155円高と反発。大型連休の谷間で参加者限定のなか、米中株価の激しい上下動が警戒を呼びましたが、1ドル130円台後半への円安や好調な企業業績、株主還元への評価などが下値を支えました。割安感の強い日本株への前向きな見方が広がりつつあり、内外投資家の物色姿勢が売りづらさに繋がっています。

    日経平均ベースの予想EPSは足元で2140円近辺と、決算シーズン前に比べ3%程度拡大、過去最高の2180円突破も視野に入る状況です。企業サイドの見通しに慎重姿勢は目立つものの、経済正常化も踏まえた今後の上振れ期待や大型の自社株買い発表、高水準の配当計画が好感される状況で、徐々に戻り歩調を強める見通しです。

    今週は米CPIや本格化する企業決算が注目です。不安定な米ハイテク株の挙動次第で神経質なレンジ相場を抜け出せない懸念はありますが、米インフレへの過度な警戒が和らぎ、好業績株への買い姿勢が強まる可能性も十分にありそうです。予想PER12倍台はかなりの警戒要因を織り込んだ水準と判断され、下押しリスクは限定的とみます。

    20220509日本株チャート.png






    ■日本株~週間注目銘柄~

    ・日立(6501)ルマーダ軸にIT展開で高収益目指す。純利益最高へ。PER10倍強。A

    ・日本製鉄(5401) インフレ対応、割安高利回りの主力株。国内首位、高級鋼に強み。A

    ・キヤノン(7751) 露光装置好調や円安支えに更に業績上振れ期待。高利回り魅力。A

    ・東宝(9602)経済再開、ヒット作期待で好業績続く。都心不動産の含み益拡大も期待。A

    (注)上記、個別銘柄コメントのA、B+などの表記は当社アナリストの投資判断、目標株価を示します。
    詳細はアナリストレポートをご参照ください。





    ■ドル円~円が売られやすい地合いが継続へ~
    ■予想レンジ(5/9~5/13)ドル円相場 1㌦=129.50~131.50円

    先週は、米長期金利の動向に左右される展開となりました。注目の5月FOMCを無難通過、パウエルFRB議長が7月会合でも同じ幅の利上げ実施を示唆したことを受けて金利上昇圧力が和らいだのも束の間、週末にかけては米インフレ警戒が再燃し米10年債利回りは3%台乗せを示現しました。

    米国のみならず豪州やインド、ブラジル、英国も利上げを発表し、日銀との金融政策の方向性の違いを改めて意識させられたことも、円売りを後押し。4月米雇用統計の発表を控える6日の東京市場で、短期筋が円売り・ドル買いを進めたことなどは、円先安観の強さを物語る事象と捉えられます。

    今週も、円が売られやすい地合いが継続する見通しです。投機筋のポジション調整の進捗も手伝って、米金融正常化加速への思惑が高まりやすい状況にあるとみられるだけに、4月米CPI(11日)やFRB高官発言などへの米長期金利の反応を見極めることが肝要となりそうです。

    20220509円相場チャート.png






    ■主な注目イベント

    ◇9日(月)
    3月期決算=ワークマン、郵船、川崎汽、1~3月期決算=ユニチャーム、
    香港が休場、 4月の中国貿易統計

    ◇10日(火)
    3月の家計調査(総務省、8:30)、3月期決算=日ハム、出光興産、日本製鉄、住友鉱、
    ダイキン、ソニーG、任天堂、伊藤忠、住友商、三菱商、JR九州、AGC、パンパシHD

    ◇11日(水)
    3月の景気動向指数速報値(内閣府、14:00)、
    3月期決算=味の素、武田、塩野義、富士フイルム、パナHD、TDK、トヨタ、オリンパス、
    スクリン、バンナムHD、オリックス、NTTデータ、INPEX、花王、ブリヂストン
    4月の中国消費者物価指数(CPI、10:30)、4月の中国卸売物価指数(PPI、10:30)、
    4月の米消費者物価指数(CPI)(21:30)

    ◇12日(木)
    4月のオフィス空室率(三鬼商事)、4月の景気ウオッチャー調査(内閣府、14:00)、
    3月期決算=大林組、清水建、太平洋セメ、古河電、三菱重、ニコン、東エレク、菱地所、
    住友不、NTT、ソフトバンクG、サントリBF、SUMCO、資生堂、クボタ、NXHD
    1~3月期の英国内総生産(GDP)速報値(15:00)、4月の米卸売物価指数(21:30)

    ◇13日(金)
    3月の特定サービス産業動態統計、株価指数オプション5月物の特別清算指数(SQ)算出、
    3月期決算=石油資源、鹿島、東レ、住友化、三井化学、ホンダ、三井住友FG、みずほFG、
    第一生命HD、東急、阪急阪神、三井不、KDDI、ヤマハ発
    5月の米消費者態度指数(速報値、23:00)

    (注)時間は日本時間






    ■米国株〜11日にCPIの発表、長期金利の動きを注視〜

    ■予想レンジ(5/9~5/13) NYダウ 32,000~34,000ドル

    主要3米株価指数はFOMC前後に上昇したものの、週末2日間の大幅値下がりで、週間ベースではNYダウが0.24%安と6週続落、S&P500が0.21%安、ナスダック総合が1.54%安となり5週続落となりました。ナスダック総合の5連続安は2012年11月以来、約9年半ぶりです。4日のFOMCでは0.5%の利上げと6月から量的引き締めを決定、パウエル議長は次回会合の0.75%の利上げに慎重な発言があったものの、市場では0.75%の利上げの可能性が残っていると見る向きも多い様です。米長期金利は週末3.14%まで上昇しました。 6日発表の雇用統計は労働需給がひっ迫し、高いインフレ期待が持続するとの印象を与えるものとなりました。業種別騰落では資源高とインフレヘッジ需要からエネルギーが10%超の大幅高となった半面。一般消費財や不動産が3%超下落しました。22年1‐3月期決算は、6日までにS&P500構成企業の434社(87%)が業績報告を終え、リフィニティブ集計によれば約8割の企業が事前予想を超過する利益を出しました。一方、決算発表を通じてネットフリックスやアマゾン・ドット・コムが競争激化や労働コスト上昇を嫌気した失望決算となり、急落する場面もありました。22年暦年の予想増益率は前期比8.8%増と昨年末時点予想の8.4%増からやや上方修正されました。S&P500指数の12ヵ月先の予想PERは6日時点で17.7倍と昨年末時点の22.1倍から大きく低下、1株利益の増加は続いており、米国株は一時的に予想PERの低下が主導する「逆金融相場」にあると捉えることができます。

     今週は11日に4月米消費者物価(CPI)が最注目されそうです。事前予想ではコアCPIの伸びが前年比で鈍化が見込まれ、インフレ期待の鎮静化、長期金利の頭打ちに繋がるか注目されます。また、複数のFRB高官発言が予定されており、利上げペースに対する思惑が株式市場に影響が及びそうです。ロシアは9日に対独戦勝記念日を予定しており、ウクライナ東部や南部の支配地域を併合する計画を発表する恐れが一部で指摘されており、地政学リスクの高まりに注視する必要がありそうです。

    20220509NYダウチャート.png










    ■外国株・週間注目銘柄

    ・プロクター&ギャンブル(PG) 世界的な日用品メーカー、4月に66年連続増配を発表

    ・ビザ(V)  決済サービス大手、1-3月期の決算を発表。インフレ耐性に対する再評価に期待

    ・パイオニア・ナチュラル・リソーシズ(PXD)  高配当が魅力の米独立系石油・天然ガス掘削企業



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