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「IwaiCosmo Weekly Letter」

2020年11月16日

日本株~循環物色でじり高継続~

岩井コスモ証券投資調査部 岩井コスモ証券投資調査部

  • 日本株~循環物色でじり高継続~
    ■予想レンジ(11/16~11/20) 日経平均株価 25,200円~25,900円

    先週の日経平均株価は1060円高と大幅続伸。米独製薬大手が共同開発中のワクチンが高い有効性を示したと伝わり、世界景気の先行き不安の後退を囃す動きが強まりました。出遅れ感の強かった景気敏感株に売り方の買い戻しを巻き込んで急伸するものが目立ったほか、好業績ハイテク株にも反発機運の高まりがみられました。

    欧米に比べた新規感染者数の少なさや予想を上回る7-9月期決算を受けて、改めて日本の良好なファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)への意識が強まっている模様です。29年半ぶりの水準に上昇した週末は、さすがに短期過熱警戒が手じまい売りを促す展開となりましたが、下値には押し目買いが入り、底堅さは維持しています。

    今週は、改めて下値の堅さが示されることになるとみています。業績懸念の拭えない景気敏感株の騰勢が衰える一方で、業績重視・成長期待の買いが入るなど、循環物色の色彩を強めているためです。米大統領選やワクチン開発に絡む楽観的な見方が揺らぎそうにないことも、「下手に売れない」とのムードを強めることになりそうです。


    20201116日本株チャート.png






    ■日本株~週間注目銘柄~

    ・アドバンテ(6857) 高機能半導体向けに検査装置好調。さらに上振れ余地あり修正高へ。A
    ・NEC(6701) DX加速が恩恵、今来期2ケタ増益見通し。5G投資拡大期待や顔認証も。A
    ・伊藤忠(8001) 経済再開のなか上振れ期待も。高利回り、安定収益も評価。A引き上げ
    ・メドレー(4480) 医療人材向けプラットフォームで強み。オンライン医療で成長期待。A

    (注)上記、個別銘柄コメントのA、B+などの表記は当社アナリストの投資判断、目標株価を示します。
    詳細は、アナリストレポート、QUICK企業価値研究所レポートをご参照ください。







    ■ドル円~急激な円高進行回避~
    ■予想レンジ(11/16~11/20) ドル円相場 1㌦=104.00~106.00円

    先週は、ドル安進行に歯止めが掛かる展開となりました。新型コロナウイルスに対するワクチン・治療薬の開発進展期待で、米金利に上昇圧力がかかったことが背景です。ECBの追加緩和観測が改めて浮上、ユーロに対するドル買いが膨らみ、対円にも波及したことで、ドル円は1㌦=105円台を回復する場面がありました。

    もっとも、欧米を中心とした感染再拡大への警戒が広がるなか、パウエルFRB議長らの慎重な景気見通しや予想を下回った10月米CPI を受けて、週末には米金利上昇に歯止めがかかる格好となりました。本邦輸出勢のドル売りが嵩んだことなども勘案すれば、ドルの先安観はなお払拭し切れていないとみるべきでしょう。

    今週も引き続き、米長期金利と欧州通貨の動向を注視することが肝要となる見通しです。ワクチン開発期待が途切れていないことや、米中経済指標の緩やかな改善が見込まれることなどを踏まえれば、極端にリスクオフに傾く可能性は低く、急激な円高進行は回避されることになりそうです。

    20201116円相場チャート.png







    ■主な注目イベント

    ◇16日(月)
    7~9月期の国内総生産(GDP)速報値(内閣府、8:50) 4~9月期決算=リクルート
    10月の中国工業生産高(11:00)10月の中国小売売上高(11:00)
    1~10月の中国固定資産投資(11:00)1~10月の中国不動産開発投資(11:00)
    10月中国70都市新築住宅価格動向(10:30)11月のニューヨーク連銀製造業景気指数(22:30)

    ◇17日(火)
    10月の米小売売上高(22:30) 10月の米鉱工業生産設備稼働率(23:15)
    11月の全米住宅建設業協会(NAHB)の米住宅市場指数(18日0:00)

    ◇18日(水)
    10月の貿易統計(財務省、8:50)10月の訪日外国人客数(日本政府観光局、16:15)
    10月の米住宅着工(22:30)
    海外8~10月期決算=エヌビディア、キーサイトテクノロジーズ

    ◇19日(木)
    10月の首都圏近畿圏のマンション販売(不動産経済研究所、13:00)
    マザーズ上場=アララ 4~9月期決算=SOMPO、MS&AD、東京海上
    トルコ中銀が政策金利を発表 南アフリカ中銀が政策金利を発表
    11月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数(22:30)
    10月の米中古住宅販売件数(20日0:00)

    ◇20日(金)
    11月の中国最優遇貸出金利(LPR、10:30)

    ◇21日(土)
    20カ国地域(G20)首脳会議(22日まで)


    (注)時間は日本時間







    ■米国株~ワクチントレードの継続か、モメンタム株の回復か

    ■予想レンジ(11/16~11/20) NYダウ 28,700~30,000ドル

    主要3米株式指数は週間ベースでNYダウが4.08%高、S&P500指数が2.16%高と続伸した一方、ナスダック総合が0.55%安と反落。S&P500指数が13日に最高値を更新しましたが、インターネット関連や半導体株指数などハイテク株が軟調となりました。11月9日にファイザーと独ビオンテックが共同開発するコロナワクチンの最終治験の暫定結果が明らかにされ、偽薬と比較した場合のコロナにかからない有効性(必要な免疫が獲得された)が90%と発表されました。これを受けて、ワクチンが行き届いてコロナ前の日常に戻るとの連想が働き、コロナ禍により業績が打撃を受けて株価が出遅れている景気敏感株を買い戻す動きと、コロナ禍で推進されたデジタル・トランスフォーメーション(DX)や巣篭り関連の成長株が売られる動き(所謂ワクチントレード)が同時に発生しました。

    方や欧米中心にコロナ感染の再拡大期に入り、米国では1日の新規感染者が15万人前後に達し、過去最高に、一日あたりの死者数が1千人を超えて春先のピーク時の2千人に徐々に近づいています。ファイザーのワクチンはセ氏マイナス70~80度で保管し配送する必要があり、輸送・供給に大きな課題を抱えています。感染拡大の懸念がなくなる集団免疫を獲得するには全人口の4分3以上がワクチンを接種しなければならないため、集団接種にも課題が残ります。短期はコロナ再拡大やマクロ経済に警戒、中長期はワクチンによる集団免疫獲得による日常回帰への楽観が同時進行する状態といえそうです。当面DX関連株と景気敏感株が双方が循環的に上昇する展開を予想します。ワクチン開発を巡っては米モデルナも治験結果の公表が近いとされています。

    米大統領選挙戦は11月13日に全州の勝敗が判明、民主党のバイデン氏が得た選挙人が306人、トランプ大統領が232人と大差がつきました。ただトランプ大統領が敗北宣言を出しておらず、民主党に円滑に政権移行が進むのか今後、懸念材料として浮上しそうな状況と言えます。


    20201116NYダウチャート.png







    ■外国株・週間注目銘柄

    エヌビディア(NVDA) 画像処理半導体大手 11月18日に決算予定
    テラドック・ヘルス(TDOC)  オンライン診療のスタートアップ 押し目買いの好機か
    アッヴィ(ABBV)        配当利回り5%超、PER10倍未満の割安 製薬大手企業





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