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「IwaiCosmo Market Topics」

2019年8月 9日

当面の底値確認の可能性

投資情報センター長  林 卓郎 投資情報センター長  林 卓郎

  • 8日の日経平均株価は小幅ながらも5日ぶりに反発、20500円近辺での攻防が続くが当面の底値確認の気配を感じさせる状況と見ている。今週、人民元相場は1ドル=7元台に乗せて約11年ぶりの元安水準を示現、直後には米トランプ政権が中国を「為替操作国」に指定したことから、米中対立が一段と先鋭化するとの見方が強まった。さらなる制裁強化の思惑から世界景気への悪影響警戒が強まったほか、中国においては資金流出懸念も浮上し、金融市場が危機的状況に陥る恐れも意識された。実際、6日早朝には海外先物市場で日経先物は一時心理的節目2万円を割り込み、ミニパニックの様相を呈したものの、当日の東京市場では日経平均は寄り付き直後の20100円近辺を安値に急速に下げ渋り(引け値は21585円)、むしろ下値の堅さを確認する展開となった。

    鍵となったのは、日経平均のPBR1.0倍急接近のほか、株価収益率(PER)、配当利回り等から見た日本株の割安感に対する評価と見られる。とくに貿易問題の悪影響が警戒された企業業績は足元で本格化している4-6月期決算が期初想定の範囲内での悪化にとどまり、下期の回復期待が維持されていることが確認されただけに、割安に放置される理由が乏しくなっていると言えよう。(図1)

    20190809当面の底値確認の可能性.png


    2008年リーマン・ショック級の市場混乱・実体経済悪を想定すれば更なる下値を警戒する必要もあるが、一連の米中対立に伴う景気や企業業績へのプレッシャーはいまところ限定的だ。88日までに4-6月期決算を終えた東証1部上場企業(3月本決算・1220社;時価総額ベースで全体の90%が発表済)についてみてみると、前年同期比の減益率は2%強、通期予想については期初予想に比べ1%程度の下方修正(前期比1%減益)にとどまっている。外部環境の対する抵抗力が高まっていると見ることもできようし、やはり昨年10-12月期の2割近い前年同期比減益を底にモメンタムは改善方向にあることが確認できたと捉えたいところ。(図2)


    20190809当面の底値確認の可能性2.png



    そもそも米国による中国の「為替操作国」指定は、建前上は制裁強化の材料であるものの、既に第4弾の追加関税実施を表明している局面にあって、実質的な警戒要因とは看做しづらい。米国経済への悪影響も懸念されるなか、現実的にはこれ以上の制裁には踏み込めないとの見方に立ちたい。米国をはじめとする各国の緩和強化の姿勢、また財政面での景気対策も期待され、一段の景気減速の可能性は低いと言えよう。

    参考までに今回の米利下げスタート後の株価推移を過去6回について見たのが図3となる。初回利下げの半年程度は日米ともに株高傾向を示すほか、日本株は利下げ前の軟調推移が転換するタイミングとなっている。ちなみに為替面では米利下げ後は当初円強含みの傾向を示すものの、早晩円安地合いに転換する傾向となる。ここまで同様の展開を辿っていること、景気減速がリーマンショック時のように深刻化する可能性が低いと見られることから、今回相場は最悪期を抜けつつあると考えている。


    20190809当面の底値確認の可能性3.png


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