マーケットレポート

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「マーケットの最前線」

2019年11月25日

第204回「感謝祭ラリーの後の株式市場の下落に警戒」石原順

石原順 石原順

  • 投機筋のVIX指数先物ショートポジションが過去最大規模に

    投機筋のVIX指数先物ショートポジションが過去最大規模に積み上がっている。昨年2月にVIX指数は50ポイントまで急上昇し「VIXショック」を巻き起こしたからだ。

    このショートポジションの巻き戻しが出て、12月にボラティリティジャンプによる株価の下落があるのではないかという観測が市場の一部で出ている。

    昨年2月のVIX指数の急騰時には低いボラティリティを買い高いボラティリティを売るリスク・パリティ・ファンドからの株売りが出て、VIX関連のETFが暴落するなど騒ぎになった。

    現在のカネ余りという不景気の株高の中で、マーケットに何らかの売り材料が浮上すれば、マーケットのセンチメントが一気に悪化する可能性も否めない。


    ●VIX指数先物(週足)
    ①VIX指数先物週足 20191125.png
    出所:https://www.barchart.com/

    ●VIX指数先物(週足)2006年~2019年
    投機筋のVIX指数先物のネットショートは統計がとれる2006年以降で過去最大に積み上がっている
    ②VIX指数先物週足 2006-2019 20191125.png
    出所:https://www.cotbase.com/

    ●NYダウ先物(日足)順張りの標準偏差ボラティリティトレードモデル
    ③NYダウ週足標準偏差VM 20191125.png

    出所:パンローリングカスタムチャート・石原順インディケーター

    ●ドル建て日経平均先物(日足)順張りの標準偏差ボラティリティトレードモデル
    ④日経平均先物週足標準偏差VM 20191125.png
    出所:パンローリングカスタムチャート・石原順インディケーター


    ラリー・ウィリアムズのVIX指数と日経平均予測

    米著名投資家のラリー・ウィリアムズは、感謝祭ラリーの後の12月相場の株式市場の下落に警戒感を持っているようだ。

    ラリーは11月25日のラリーTV(ラリー・ウィリアムズの週刊マーケット分析)で、「VIX指数を分析することで株式市場の予測が可能になります。上記はボラティリティのサイクル予測です。●月●日頃からボラティリティが上昇に転じています。●月の第●週目に、アメリカの株式市場は天井をつけるでしょう」、「サイクルフォーキャストをご覧ください。この時期、E-miniS&P500 先物はとても強く上げてきていますが、●月第●週から売り圧力が強くなっています。その頃から方向感を失い、上下に振動しはじめるでしょう。ご覧の通り、その後、大きな下降スイングがやってきます。最後の上昇スイングをここでは捕らえましょう。●月●日から●日頃、上昇相場から撤退しましょう」と、述べている。


    ●ラリー・ウィリアムズのVIX指数予測
    ⑤LW VIX指数予測 20191125.png
    出所:ラリー・ウィリアムズの週刊マーケット分析(ラリーTV)2019年11月25日 ラリー・ウィリアムズおよび国内代理店パンローリングの掲載許可をとって掲載。有料レポートのため、チャートおよび文章の一部を隠しています。

    日経平均については、「日経平均はこの時期から下降へ転じています。ストップをマーケットに近づけてください。おそらく、もう一度、高値圏を目指して上昇するでしょう。そのレベルで利確して、マーケットから離れたいと思います」と述べ、日本市場についても米国株市場同様に転換が近いとみているようだ。


    ●ラリー・ウィリアムズの日経平均予測
    ⑥LW日経平均予測 20191125.png
    出所:ラリー・ウィリアムズの週刊マーケット分析(ラリーTV)2019年11月25日 ラリー・ウィリアムズおよび国内代理店パンローリングの掲載許可をとって掲載。有料レポートのため、チャートおよび文章の一部を隠しています。


    損をするのは予測がはずれたからではない

    人間の心理は相場で損をするようにできており(心理学のプロスペクト理論)、実際に損が出るとそれを確定するのが怖くなって、損失を膨らませ続けてしてしまう。日本の失われた25年ではないが、大暴落に引っかかるとポジションが「塩漬け」になるか、FXや先物取引の場合は証拠金がなくなって、市場から強制退場をくらってしまう。大きな損をすると、投資効率が死んでしまうのだ。重要なのは暴落に巻き込まれないことである。

    相場は当てたい、あるいは儲けたいという欲望のゲームとして始まるが、お金がなくなればゲームオーバーである。だから、相場で一番大切なのは資産管理(マネーマネージメント)であり、具体的にはストップロス注文を必ず置くことである。相場の予測が当たることと、相場で儲けることには何の関係もない。相場の短期予測など半分は外れるし、長期予測は上げでも下げでもどっちか言っておけば、いつかは当たるだろう。相場の実践では予測があたってもタイミングが当たらないと役に立たない。漠然とした予測を当てても仕方がないのである。

    相場の予測が当たることと、相場でもうけることには何の関係もない。相場の短期予測など半分は外れるし、長期予測は上げでも下げでもどっちか言っておけば、いつかは当たるだろう。相場の実践では予測があたってもタイミングが当たらないと役に立たない。漠然とした予測を当てても仕方がないのである。

    相場で大きな損をするのは、予測がはずれたからではない。大損失は、「間違ったポジションをとってしまった後の対処のまずさ」に起因している。繰り返し言っておくと、人間の心理は相場で損をするようにできている。だから、相場は1にストップ、2にストップなのである。ストップロス注文を入れないと、相場は運だけの賭博行為になってしまう。

    株式市場に強気のラリー・ウィリアムズが警鐘を鳴らすが12月相場には警戒しておこう。



    日々の相場動向についてはブログ『石原順の日々の泡』

    https://ishiharajun.wordpress.com/

    を参照されたい。




    石原順 プロフィール
    1987年より株式・債券・CB・ワラント等の金融商品のデーリング業務に従事、1994年よりファンド・オブ・ファンズのスキームで海外のヘッジファンドの運用に携わる。為替市場のトレンドの美しさに魅了され、日本において為替取引がまだヘッジ取引しか認められなかった時代からシカゴのIMM通貨先物市場に参入し活躍する。
    相場の周期および変動率を利用した独自のトレンド分析や海外情報ネットワークには定評がある。現在は数社の海外ファンドの運用を担当する現役ファンドマネージャーとして活躍中




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